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オートマなのにシフトレバーが3本ってどういうこと? アメ車の謎装備「ハースト・ライトニングロッド」とは (2/2ページ)

オートマなのにシフトレバーが3本ってどういうこと? アメ車の謎装備「ハースト・ライトニングロッド」とは

この記事をまとめると

■「ハースト・ライトニングロッド」は3本レバー式のAT用シフターである

■各ギアのシフトアップ操作を物理的にレバーごとに分離した独創的な構造を採用した

■見た目のインパクトと操作性で人気を集めた

なぜATなのにレバーが3本?

 自動車の長い歴史のなかには、一見しただけでは「どうしてこうなった!? 」と頭を抱えたくなるような、奇妙なコンポーネントがいくつか存在します。今回ご紹介する「ハースト・ライトニングロッド(Hurst Lightning Rods)」も、間違いなくその筆頭に挙げられるシロモノでしょう。

 センターコンソールからニョキニョキと生えた、長さの異なる3本のレバー。黒いノブの先にはボタンが付いていて、初見の人はまず間違いなく「ここからミサイルでも撃てるのか? 」とか「ルパンみたいにボタンひとつでニトロが噴射するやつ」などとイメージをふくらませるかと。ですが、これはビックリドッキリメカでもなければ、飛び道具でもありません。

 1980年代にアメリカのハースト社が開発した、れっきとしたオートマチック車用のシフトレバーなのです。とはいえ、普通なら1本で済むはずのATセレクターを3本にわける必要があったのか。そこには、アメリカ人が愛してやまないモータースポーツ「ドラッグレース」の執念が隠されているのです。

 このライトニングロッド、基本は4速AT(オーバードライブ付)に対応したシステム。3本のレバーにはそれぞれ役割が与えられており、手動でシフトアップしていく際の操作感覚はかなり独特とのこと。まず、一番左のメインレバーを「D(あるいはOD)」に入れます。この状態から真ん中と右側のレバーを手前に引くと、トランスミッションは「1速固定」の状態になります。

 ここから加速勝負のスタートとばかりに、エンジンの回転上昇に合わせて、まず「一番右のレバー」を前方へガツンと押し込みます。これで2速へシフトアップ。さらにタコメーターの針が跳ね上がったら、今度は「真ん中のレバー」を前に叩き込みます。これで3速へと繋がります。4速(OD)へ入れるときは、一番左のレバーを前に進める……といった具合に、ギヤを上げるたびに操作するレバーを右から左へと乗り換えていく構造になっているわけです。

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