
この記事をまとめると
■一般的な乗用車は満タンでおおよそ500〜600km程度走れる
■日産のキャシュカイが1回の給油による航続距離でギネス記録を樹立した
■満タンで1980km走り切ることに成功した
満タンで2000km弱も走る驚異のスペックを記録
一般的なガソリン車では、満タンにすると空っぽになるまで軽自動車でおおよそ350〜400km程度、普通乗用車であれば500〜600km程度走ることが多い。これがハイブリッドになると800〜1000kmほど走ることも珍しくない。ちなみに、ランドクルーザーなど、ディーゼルで燃料タンクも大きいクルマだと、やはり1000kmほど走るという。
また、ここ数年で急成長しているEVに関しては、アメリカのルシッドが1205km(約749マイル)を記録してギネス記録を樹立。また、それ以前にもメルセデス・ベンツがフラッグシップEQSで1045kmを記録している。なお、一般的なEVであれば1充電でおおよそ500〜700km前後走れるモデルが多い。
実際問題、この程度の距離を走れれば日常生活においては必要十分で、仮に満タンで500kmほど走れるとすれば、東京〜大阪間をほぼ無給油で走ることができる。これを見て「足りない!」「心許ない!」という人はまれだろう。
しかし、燃費がよくて1回の航続距離が長ければ、それだけ給油の回数も減るので、ガソリン代節約に繋がるし、給油する手間も省けるので、タイパ(タイムパフォーマンス)もいい。
そんな「1回の給油でどこまで走れるか?」という記録に、このたび日産が挑戦。そしてギネス記録を樹立したというので、ここで少し紹介したい。
今回日産は、主に欧州で展開されているSUV「キャシュカイ e‑POWER」を使って、「非プラグイン式エクステンデッドレンジ電動SUVによる最長走行距離」という条件のもと、満タンでなんと1980kmを走り切るという、驚異的な数値を叩き出した。
1980km、おおよそ2000kmというこの距離、いま流行りのAIに聞いてみると、青森県の端(本州最北端・大間崎)から九州の端(九州本土最南端・佐多岬)までの距離が直線距離で約1400km、クルマを使うと1750〜1800km程度とのことで、往復はさすがに無理でも、満タンで東北の端から九州の端まで行けてしまうのだ。なお、「キャシュカイ」はかつて日本でも販売されていたSUV、「デュアリス」のことである。
なおこの記録、2026年7月14日から17日にかけてコロンビアで実施されており、首都ボゴタからカリブ海沿岸地域までのルートを走行し、さまざまな道路環境、交通状況、走行条件のもとで行われたという。挑戦中の状況は当然、ギネス世界記録の審査員により確認され、厳密な審査を経て正式に認定されているので、イカサマではない模様(グローバル企業による挑戦なので当然だが……)。
日産は、グローバルで推進してきた「e‑POWER」の高効率性を示す取り組みにおける新たな成果としてこの記録を公表しており、いかに「e‑POWER」が優れたパワーユニットか、その圧倒的な数値で証明している。この「キャシュカイ」に搭載されたユニットは、新型エルグランドなどでもお馴染みの第3世代のユニットだ。
とはいえ、この数値を普段の使い方で叩き出すのはまず不可能だと思うが、こうしたポテンシャルをもっているパワーユニットが日本で生まれ、世界に認められるのは、我々日本人として鼻が高い。窮地に立たされている日産ではあるが、こうした記録を背に、”技術の日産”としてその名声を取り戻してほしいものだ。
