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港湾の舗装は普通の道路とはひと味違う! 重い荷物や車両の動きを計算し尽くした設計だった (1/2ページ)

港湾の舗装は普通の道路とはひと味違う! 重い荷物や車両の動きを計算し尽くした設計だった

この記事をまとめると

■埠頭や港の道路は一般的な道路と構造が異なる

■通過する車両が重いことからそれに合わせて作られている

■アスファルトやコンクリートを通過する車両通・通過する過場所に合わせて使い分けている

港の舗装は重量が重い車両向けに工夫されていた

 港のコンテナターミナルを眺めると、広大な地面は一般の道路や大型駐車場とそれほど変わらないように見える。しかし、その舗装の下には、普通の道路とは異なる考え方で設計された強固な構造が隠されている。

 港の舗装が受け止めているのは荷物を運ぶトラックだけではない。数十トンのコンテナをもち上げる大型荷役機械や、コンテナを積み上げた際の集中荷重、さらには同じ場所に長時間加わり続ける停止荷重など、一般道路ではあまり想定されない力が繰り返し加わっている。

 一般道路の舗装は、乗用車やトラックが一定の速度で通過することを前提に設計されている。交差点や料金所などでは車両が停止するものの、多くの道路では、タイヤから加わる荷重は短時間で通過していく。一方、港湾施設では、大型車両や荷役機械が同じ場所で停止し、発進し、旋回し、前後進を繰り返す。コンテナを運搬するリーチスタッカーやストラドルキャリア、コンテナトレーラーなどは車両重量が大きく、ひとつの車軸やタイヤにかかる荷重も、一般的な大型トラックより大きくなる。

 とくに舗装にとって厳しいのが、重い車両が停止した状態から動き始めるときや、その場でハンドルを大きく切る瞬間。タイヤが路面を横方向に強くこするため、舗装には上から押し付ける力だけでなく、表面をずらそうとするせん断力や、ねじるような力が加わる。そのため港の舗装には、単に重さに耐えるだけでなく、路面が削られたり、押し流されたり、波打ったりしない強さも求められる。重い車両が何度も同じ走行線を通る場所では、タイヤの跡に沿って路面が沈み込むわだち掘れへの対策も重要になる。

 港では、コンテナそのものが舗装に与える荷重にも注意が必要である。コンテナは、底面全体が地面に接して重量を支えているわけではない。基本的には4隅に設けられたコーナー部分を通じて、車体や地面に荷重を伝える構造となっている。つまり、コンテナを地面に直接置くと、その重量は広い底面に均等に分散されるのではなく、4つの小さな接地点に集中する。

 さらにコンテナヤードでは、コンテナを何段にも積み重ねる。上に積まれたコンテナの重量も、最終的には最下段にあるコンテナの四隅を通じて舗装へ伝わる。そのため、積み上げる段数が増えるほど、限られた位置に加わる力は大きくなる。狭い範囲に大きな力が集中すると、表面だけでなく、その下にある路盤や地盤まで変形する可能性がある。このため港湾舗装では、表面を厚くするだけでは不十分である。荷重を舗装の下へ伝えながら、少しずつ広い範囲へ分散させる構造が必要になる。

 港湾舗装も一般道路と同じように、地面の上へ舗装材を1枚敷いただけのものではない。一般的には、上から表層、基層、路盤、路床と呼ばれる複数の層で構成されている。最上部の表層は、車両のタイヤや荷役機械と直接接触する部分である。摩耗に耐えることに加え、雨天時でも滑りにくくし、雨水が舗装内部へ入りにくくする役割をもっている。

 表層の下にある基層は、表面から伝わった荷重を支え、舗装全体が大きく変形するのを防ぐ。さらにその下にある路盤は、上から伝わってきた荷重を、より広い範囲へ分散させる役割を担う。最下部の路床は、もともと存在していた地盤、または強度を高めるために改良された地盤である。舗装全体を建物にたとえるなら、表層や基層が床や柱で、路床は基礎に当たる部分といえる。

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