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日産がインドで「95万円」の7人乗り新型車を投入! 日本導入の可能性と「グラバイト」の安すぎる中身を徹底調査

日産がインドで「95万円」の7人乗り新型車を投入! 日本導入の可能性と「グラバイト」の安すぎる中身を徹底調査

この記事をまとめると

■日産がインド向けに約95万円からの7人乗りMPVを投入

■1リッター3気筒とAMTを採用し装備もインド市場向けに簡略化

■日本の安全基準では販売できず単純な価格比較は意味をなさない

いくら安くても日本では売れない

 日産がインド向けに開発したブランニューモデル「グラバイト」をご存じだろうか。「グラバイト(Gravite)」という名前は「重力(Gravity)」から着想を得たもので、人を惹きつける存在感を表現するといった狙いが込められているという。

 現地価格が57万3400インドルピー(約95万円)から、という戦略的な価格設定は、インフレにあえぐ日本のユーザーの興味も大いに惹いているようだ。「同じ価格帯で日本でも売ればヒット間違いなしでしょう」という声もあったりするほどだ。

 はたして、グラバイトの日本発売の可能性は? おそらく日産はグラバイトを日本で売ることは想定していないだろうが、机上の空論的にその商品力を考察してみたい。まずは、車両全体のプロフィールから整理してみよう。カテゴリーとしては全長4m以下で、乗車定員は7名のコンパクトMPV。スタイリングのテイストはSUV的であり、アクティブなイメージとなっている。

 エンジンは1リッター直列3気筒。最高出力:72馬力、最大トルク:96Nmと発表されている。数値的には軽自動車のターボエンジンと同等のパフォーマンスといったところだろう。そう考えると、いくらボディがコンパクトで軽量であったとしても、7人フル乗車での加速性能はそれなりに厳しいであろうと想像できる。

 インドらしいのはトランスミッションで、5速マニュアルのほか、5速EZシフト(AMT)を設定している。一般論として、AMTは滑らかさの面でトルコンを配した一般的なATやCVTに劣る面もあるが、構造がシンプルでダイレクト感やコスト面、燃費性能には優れるメカニズム。このあたりの選択もインドに特化した仕様であるといえそうだ。

 そうしたインド特化の商品企画であることは、安全装備からも感じられる。6エアバッグ、VDC、トラクションコントロール、ヒルスタートアシスト、ブレーキアシスト、EBD付きABS、パーキングセンサーといった安全機能は備えているが、日本では必須となるAEB(衝突被害軽減ブレーキ)は非搭載となっているようだし、ACCなどADAS機能も用意されていない。

 また、グラバイトには8インチ級のDA(ディスプレイオーディオ)も設定されているが、冒頭で紹介した57万3400インドルピーのベーシックグレードには搭載されない。スマートフォンとつながるDAが備わるのは、66万8400インドルピー(約111万円)のグレード以上となる。また、SUVテイストのルーフレールが装備されるのは73万8400インドルピー(約123万円)から上の高価なグレードに限られる。

 ちなみに、前後ドライブレコーダーやJBLのスピーカーなど装備を充実させたローンチエディションの価格は85万2500インドルピー(約142万円)。それでも前述したようにAEBやACCといった先進運転支援システムは非搭載なのだ。

 そもそも、AEBがついていない新型車を日本で販売することはできない。結論として、日産グラバイトはインド市場で見れば魅力的なのだろうが、日本での商品力は皆無に等しい。装備を簡略化したベーシックグレードの価格だけを見て、「これなら日本で爆売れする」と考えることは滑稽であり、この時代に完璧なお買い得商品が生まれると考えることは幻想だ。

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