
この記事をまとめると
■昭和から平成初期に人気だった荷台の3面ペイントは現在ほとんど見られなくなった
■現代はEXPRESSやLINEなどの英字や会社名など文字を使った装飾が主流になっている
■仕事とデコトラを両立させるため業種に合わせたカスタムを楽しむ文化が続いている
移り変わるデコトラのトレンド
トラックに載せられた箱型の荷台の後部や側面に、龍や虎などの絵を描く。昔のデコトラ界では、そのようなスタイルが人気を集めていた。デコトラの世界では3面ペイントと呼ばれて親しまれているのだが、現代ではほとんど見かけることがない。後部のみに七福神などの絵を描いているトラックは時折見かけるが、側面にまで絵を描いているトラックを見るのは極めてまれだろう。少なくとも昭和や平成初期と比較すると、圧倒的に少なくなったのは間違いない。
それは、派手なデコトラで仕事をすることが難しくなったことが要因となっている。派手なデコトラに乗りたい人たちはプライベートで3面ペイントを楽しむ傾向にあるが、仕事車を飾る現在のデコトラ野郎たちは、どのような手法で荷台をデコレーションしているのだろうか。
前述した後部のみの絵に加えて、側面に英語や日本語などを記すのが近年人気のスタイル。会社の名前や運ぶ荷物、仕事内容に関するものなどさまざまであるが、文字のみであればあまり派手に見られないのが実情だ。とくに英語であればオシャレにも映るし、荷主を変に刺激しないという。そのようなスタイルはデコトラ界でも人気を集めている。
なかでも英語で人気を集めているのが、”EXPRESS”。その歴史は古く、昭和の時代からトラックに刻まれてきたものだ。「急行」を意味するため、荷物を運ぶトラックにはうってつけの言葉なのである。これはデコトラに限ったものではなく、運送会社でも使用するケースも多い。
“EXPRESS”と同じぐらい定番化しているのが、”LINE”。これは「線」を意味する言葉で、線路や高速道路などを意味することもある。そのため、こちらもデコトラのみならずトラック業界その目で活用されている。
日本語では、会社名のほかに「市場」や「水産」、「青果」、「鮮冷」などの単語を織り交ぜたものが多い。市場に鮮魚や青果を運ぶ業種は比較的デコトラに寛容であるため、派手に見える日本語を使用しても問題がないのだ。
このように、デコトラ野郎たちは自身の仕事に合わせたカスタムを展開している。デコトラに乗りたいから、鮮魚を市場に運ぶ仕事に就く。実際にそのような人も数知れず存在するのだ。大好きなデコトラで仕事ができるという喜びは、ほかの改造車ではなかなか実現できないことだろう。それもまた、独自の進化を続けるデコトラならではの特徴であるといえる。
世界に誇る日本独自の文化として広く根付いてきたデコトラ。たとえどのような逆風が吹き荒れようとも、これからも発展し続けていくことだろう。
