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初代カローラの幅は今の軽サイズだった。 日本車のボディが巨大化し続ける納得の理由

初代カローラの幅は今の軽サイズだった。 日本車のボディが巨大化し続ける納得の理由

この記事をまとめると

■クルマは年々ボディサイズが大きくなっている

■背景にあるのは側突による乗員の安全確保だ

■大きいボディは付加価値向上にも意味がある

クルマはなぜどんどん大きくなるのか

 ひとつの車種がモデルチェンジを行った際に、いつも気になることがあった。車両の大型化である。気がつくと、確実に前モデルより大きくなって装いを新たにしている。では、なぜ大型化するのだろうか?

 その大きな理由として挙げられているのが安全対策だ。もう少し具体的にいうと、とくに側面衝突に対する乗員の安全確保、衝突安全対策のためである。もちろん、前後方向の衝突に対する安全対策も必要不可欠だが、前後方向はフロントセクション(エンジンベイ)、リヤセクション(荷室スペース)とクラッシャブルゾーン(変形することによる衝撃吸収)が取りやすく、それに対する左右方向は側面パネルと乗員スペースが接しているため、ほとんど衝撃吸収ゾーンを稼ぐことができない状況だ。

 そのため、左右方向の衝突に対しては、ドア内にサイドインパクトバー(サイドドアビーム)を設けて衝突の衝撃を防いだり、ルーフラインにエアバッグを装備し、側方からの衝突に対してカーテン状にエアバッグが展開するサイドカーテンエアバッグ方式によって対策している。

 エアバッグは、火薬の力によって瞬時に展開するが、衝突から展開までに時間的な余裕がなく、側面パネルから乗員までの距離(=時間)を可能な限り稼ぐことが安全確保のカギとなっている。

 ところで、左右方向の衝突に対するエアバッグには2タイプがあり、最初はシートバック内に装備され、衝突と同時に横方向に展開する文字どおりのサイドエアバッグ方式(1994年ボルボ)が考えられたが、その後ルーフラインに沿って装備されるサイドカーテンエアバッグ方式(1998年ボルボ)が実用化された。

 さて、最初のところで触れたボディの大型化だが、そのほとんどはボディ幅の拡幅に集約されている。もちろん、ゆとりある室内空間の確保も大きな狙いだが、側面衝突に対するマージンの確保に目的があることも事実である。

 では、左右方向のスペースマージンはどれほどあればよいのか、という話になる。理想をいえば広ければ広いほどよいことになるが、自動車の実状を考えれば、現行の仕様がほぼ限界といえるだろう。逆にいえば、そのために瞬時に展開するサイドカーテンエアバッグ方式が考案されたといってもよい。

 こうして見ると、安全マージン確保のためと思われていた自動車の大型化だが、じつはそれ以外の要素による部分も多分にある、と考えることができる。ズバリいってしまえば、大型化による付加価値の向上だ。

 より大きなボディサイズのクルマは、ユーザーに対して大きなアピールポイントとなり商品力を高める要素になっている。端的にいえば「大きく立派なクルマ」と映るからだ。車幅1700mm未満を小型車(5ナンバー)と規定してきた日本の車両区分に照らし合わせて歴代モデルの成長を眺めてみるとおもしろい。

 マイカーの入門クラスという意味で「大衆車」の表現を使った歴代トヨタ・カローラのサイズ成長過程(全長/全幅mm)を節目のモデルで振り返ってみたい。サイズは以下のようになっている。

・初代E10系:3845/1485mm

・3代目E30/50系:3995/1570mm

・5代目E80系:4135/1635mm

・7代目E100系:4270/1685mm

・9代目E120/130系:4365/1695mm

・12代目(現行型)E210系:4495/1745mm(海外仕様は1780mm)

 このように、想像を超す大型化の一途をたどっている。

 初代E10の全幅1485mmは現行軽自動車の1480mm以下というサイズとほぼ同じだ。一方で現行E210系の全幅1780mmは、12代目S180系ゼロクラウンの全幅と同じだ。カローラという普及価格帯モデルのサイズ(車幅)が、軽自動車からクラウンまで変化した足跡はじつに興味深い事実である。

 大きいことはよいことだ。むかしこんなチョコレートのコマーシャルコピーがあったが、カローラの歴史を眺めると、チョコレートではなくまさにクルマをいい表したコピー、と理解したくなってくる。

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