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たった半年で激変! インドネシアで進む「日本車包囲網」……定点観測でわかった中国ブランドの猛追

たった半年で激変! インドネシアで進む「日本車包囲網」……定点観測でわかった中国ブランドの猛追

この記事をまとめると

■インドネシアでは日本車が多く走っている

■ここ最近は中国車やベトナム車が存在感を増しており急増している

■まだまだ日本車の人気は高いが今後はアジア圏のクルマが脅威になる可能性がある

圧倒的な日本車人気市場に広がる中国車の脅威

 インドネシアの首都ジャカルタに限らず、海外出張で訪れた街で必ず行うのが、自分で決めたポイントにて、そこを通るクルマを一定時間観察する定点観測である。ジャカルタは2026年2月に訪れているので大きな変化はないだろうと思いながら、2026年7月下旬から8月上旬に訪れたときに定点観測をはじめると、意外なほど変わっていることに気がついた。

 まずはタクシー車両。インドネシアのタクシー最大手はブルーバードグループ。青いボディカラーのブルーバードタクシーは、ジャカルタ市内のどこへ行っても多く見かけることができる。そのブルーバードタクシーでのメイン車両は、インドネシアの国民車とも呼ばれている、トヨタ・アバンザをベースにしたタクシー専用車トランスムーバーとなる。2026年2月ではまだまだ先代型が多かったのだが、今回ジャカルタを訪れると現行型が圧倒的な主流派となっていた。これは定期的な入れ換えを進めていけば当たり前の話なのだが、半年ほどでほぼ現行型となるほど車両が入れ換わることには、少々驚いた。

 一般車両で驚いたのは、中国系ブランドのクルマが目立って増えているように見えたこと。中国系ブランドにおいて、インドネシア販売ナンバー1はBYDとなるが、チェリーの勢いが増している印象を受ける。

 たとえばBYD ATTO3と同クラスのBEVとして、チェリーはE5というモデルをラインアップしており、このE5の廉価仕様のピュアは3億7990万ルピア(約342万円)となっている。一方のATTO3は4億1500万ルピア(約374万円)となっており、価格を単純比較するとチェリーのクルマのお値打ち感が目立っている。チェリーの売れ筋は1.5リッターターボを搭載するICEのクルマとなるC5となるのだが、このC5の廉価グレードのZは3億2490万ルピア(約293万円)となっている。

「チェリー系モデルの価格に対するインパクトは大きい」、とは現地事情通。さらにチェリーはチェリーブランド以外にも、JAECOO、LEPAS、iCARといった複数のチェリー系ブランドをインドネシアで展開している。いずれもチェリーよりは上級に位置するブランドであり、チェリー臭だけではなく中国のクルマ臭も消して販売促進を進めているように見え、今後はチェリー系ブランドのクルマをさらに街なかで見かける機会が増えていきそうである。

 ベトナムのビングループ系タクシー会社の進出とともに、街なかではグリーンのボディカラーとなるビンファスト製フリート専用車両がガンガン走っている。そのビンファストのマイクロBEVとなるVF3が、「ここのところただならぬ売れ行きになっている」と前出の事情通が語ってくれたのだが、たしかにVF3をよく見かけることができた。

 日系では現地生産されていることもあり、トヨタbZ4Xをよく見かけることができた。トヨタ・アルファードがやたら走っているのは東南アジアあるあるで、そこはジャカルタも同じ。トヨタ・ランドクルーザー300も、日本より見かけるようなイメージを受けた。当初はキャブオーバートラックはインドネシアでは厳しいともされるなかデビューした、いすゞの小型キャブオーバートラックであるトラガも、街の顔といってもいいほど街なかで見かけるようになった。たまたまなのか、トヨタ・ライズをよく見かけるなか、日本から完成車輸入されているダイハツ・ロッキー eSMARTを見かけることができた。

 韓国系では、新興国向けコンパクトクロスオーバーSUVのクレタを多く見かけるなか、フルサイズSUVとなるパリセードが目立っていたのが印象的であった。

 インドネシア全体で見れば、まだまだ日本のクルマが圧倒的な強みを見せている。しかし首都ジャカルタやその周辺では、中国のクルマの存在感が勢いを増してきているのも事実。「日本のクルマはユーザーニーズをすくいきれていないように見える」との厳しい声もある。

 価値観の多様化する都市在住者の間で他人と違ったものを望む声が年々高まってきているなか、腰の軽い中国系ブランドがユーザーの声を聞き取って、日本のクルマよりモデルに反映させていることが影響しているのかもしれない。

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