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賛否両論の嵐! 奇抜すぎる日産「新型ジューク」をデザインのプロが辛口チェック

賛否両論の嵐! 奇抜すぎる日産「新型ジューク」をデザインのプロが辛口チェック

この記事をまとめると

■日産が2026年4月に新型ジュークのコンセプトモデルを発表した

■2023年のジャパンモビリティショーで発表した「ハイパー・パンク」がベースだ

■かなり攻めたデザインである一方でシルエットは意外と普遍的となっている

コンセプトカーがそのまま実車に!?

 今年4月、日産が発表した長期ビジョンのなかで紹介された、新型ジュークのデザインが「ブっ飛んでる」と話題になっています。もともとジュークというモデル自体が独創性に富んでいますが、「それにしても」という声があがっています。ということで、今回はこの新型ジュークのデザインについて、あらためてチェックしてみたいと思います。

●話題のコンセプトカーの量産版

 奇抜なポリゴン(多面体)デザインが度肝を抜く新型ですが、ご存じのとおり、同車両は2023年のジャパンモビリティショーで日産が展開した、EVコンセプトカーシリーズの1台である「ハイパー・パンク」の量産型にあたります。

 そもそも、このシリーズ自体が奇抜なデザインに溢れていて、「ハイパー・フォース」や「ハイパー・アドベンチャー」など、シャープなラインと無機質な面で構成された出展車両群には、賛否が渦巻くほどでした。

 筆者自身もかなり戸惑った記憶があります。それは、日産が2019年ごろから提唱しているデザインフィロソフィ「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」と大きくかけ離れていたから。まあ、鋭角なラインと平滑な面の組み合わせは同種ともいえますが、日本的な静寂感とは無縁だったのです。

 その疑問への回答になるかは「?」ですが、このフィロソフィを掲げたアルフォンソ・アルバイサ氏は今年10月でデザイントップを退任し、新たにマシュー・ウィーバー氏が就任しました。そして、同氏は欧州スタジオのチームと先のEVコンセプトカーシリーズを手掛けたというのです。

 そこで日産のサイトを見ると、ウィーバー氏は「お客さまの心をうつデザインは、好奇心と既成概念に挑戦する勇気」と語っているのです。なるほど、もしかしてEVコンセプトシリーズで見せた「はっちゃけぶり」は、決して一過性の思いつきではないのかもしれない、と……。

●表面的ではない新しさを

 そんな背景を踏まえつつ新型ジュークを見ると、まさに既成概念を壊すという勢いに溢れています。これは、「ハイパー・ツアラー」が新型エルグランドとして現実的な着地をしたのとかなり対照的でもあります。ただ、その表現はちょっと生煮えかも? というのが筆者の感想です。

 デジタル時代の表現としてポリゴンスタイルはアリだと思いますが、新型ジュークの場合はそれが少々表面的に見えてしまうのです。試しに、少し目を細めて新型を見ると(つまりポリゴンを外すと)、意外に「普通」のシルエットであることに気づくと思います。

 2010年登場の初代は、クーペとSUVの融合としてプロポーション自体からまったく新しい提案を行いました。それゆえ好き嫌いがわかれたのですが、唯一無二の存在であることは誰の目にも明らかだったのです。一方で、新型にはそうした本質的な新しさが感じられない……。

 これは、ベースとなったリーフとの差別化という事情があったのかもしれません。なにせリーフも今や同じコンパクトSUVとなり、余計に「違い」を打ち出さなくてはいけない。そうであるなら、「パッと見」で違いを感じさせようということです。

 今のところ、日産から「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」を更新するデザインフィロソフィは提示されていません。仮に既成概念に挑戦するデザインを目指すとしても、意外性ばかりが先行することのない仕事を期待したいところですね。

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