WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

エンジンとモーターはまったく特性が違う! カタログのパワー&トルクの「rpm」から読み解く性能の差 (1/2ページ)

エンジンとモーターはまったく特性が違う! カタログのパワー&トルクの「rpm」から読み解く性能の差

この記事をまとめると

■クルマのカタログを見ると最高出力や最大トルクの後ろに「rpm」という表記がある

■カタログ上ではそれぞれのパワーが1番出る領域が書いてある

■EVとガソリン車では同じ表記でも意味が変わってくる

EVのスペックにある「rpm」の意味

 クルマのカタログでスペック欄を眺めると、最高出力や最大トルクの後ろに「rpm」の単位で数字が添えられている。エンジンの「6600rpmで最高出力」なら、なんとなく理解できる。エンジン回転数はタコメーターにも表示されるため、数字の意味を感覚的に理解しやすい。しかしBEV(バッテリー電気自動車)のモーターにも、たとえば日産「リーフ」のB7グレードなら「160kW(218馬力)/4400~11700rpm」といった表記が並んでいる。

 試乗でBEVのアクセルを踏み込むと、背中をスッと押されるような力強い加速に驚くことがある。踏んだ瞬間から力が出るのなら、モーターは0rpm直後から最高出力を発生するはずで、回転数など関係ないようにも思える。では、このrpmは何を指しているのだろうか。今回は、エンジンとモーターのスペック表に書かれたrpmの意味を、仕組みから解説していきたい。

<rpmは「回転軸が1分間に何回転するか」>

 rpmは「revolutions per minute」の略だ。エンジンでもモーターでも、対象はタイヤではなく、エンジンやモーター自身の回転軸である。出力の単位であるkW(キロワット)や馬力の後ろに付いたrpmは、「その出力が出るときの回転数」を示している。

 ここで押さえたいのは、トルク(回転させる力)と出力の違いだ。リーフB7のカタログには、最大トルクが「355N・m(ニュートン・メートル)/0~4300rpm」と表記されている。停止状態の0rpmから最大の力が出せる。これが、踏んだ瞬間の力強さの正体である。

 一方、出力はトルクと回転数を掛け合わせて求められる。回転が止まっていれば、トルクがあっても出力は0kWになる。計算上、355N・mのトルクを保ったまま回転数を上げていくと、1000rpmでは約37kWだ。4300rpmに達してようやく約160kWとなり、カタログの最高出力と一致する。4300rpmを超えるとトルクが少しずつ下がり始め、出力は約160kWで頭打ちになる。カタログで最高出力が4400rpmからと表記されているのは、この切り替わり付近の数字である。0rpmから出るのは最高出力ではなく、最大トルクだ。アクセルを踏んだ瞬間に私たちが感じる力強さは、主にこのトルクなのである。

 では、出力は体感できないのか。そうではない。出力は、速度が上がっても加速する力を保てるかどうかに表れる。出力が一定のとき、クルマを進める力は、出力を速度で割った値になるからだ。出力が大きければ、高速道路の合流や追い越しで踏み込んだとき、速度が上がってもグイグイと加速が続く。逆に出力が小さいと、発進は力強くても、速度が上がるにつれて加速が鈍っていく。発進直後はトルク、そこから先の伸びは出力で感じわけられるのだ。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了