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ガンさんが絶賛したアウディA6の圧倒的質感! 唯一の弱点は重すぎる車重【ガンさんこと黒沢元治のDPQ:アウディA6アバント編】

ガンさんが絶賛したアウディA6の圧倒的質感! 唯一の弱点は重すぎる車重【ガンさんこと黒沢元治のDPQ:アウディA6アバント編】

※本記事は雑誌「CARトップ2026年11月号」の記事を再構成して掲載しています

ボディ剛性の高さを中心に走りの上質さは申し分ない

 アウディの新型A6を評価しよう。駐車スペースで初対面となったA6を眺めると、リヤとサイドは美しいのだが、フロントにもう少し質感があってもいいと思う。ただしこれはあくまで、試乗車がオプションを含めて1200万円を超えるプライスであるということを含めての印象であることを述べておきたい。

 ワインディングへと向かう、路面サーフェスの荒れた道路をゆっくりと流す。路面からの入力は非常に多い場所だが、ボディに余計な動きがなく静粛性も高い。「すごく」と付け加えるのが妥当なほど優れた質感を感じられる。これは非常に高いボディ剛性が実現できている証といえよう。

 ワインディング本線へと合流し、アクセルを踏み込む。2リッターターボ+48Vマイルドハイブリッド(モーター)という組み合わせだというが、非常に大人しいという印象だ。世界的に2リッターターボを採用するメーカーは多く、なかには400馬力を超えるユニットもあるなかで、このA6は272馬力というスペック。数値もさることながら試乗した印象では、パワーユニット全体として実用的なトルクに振っていて、パワフルさはないものの下から上までトルクは必要十分で扱いやすい仕上がりと言えよう。また、回転振動も抑えられ、上質なまわり方をするエンジンであることも付け加えておく。

 一方で組み合わされるトランスミッション、7速Sトロニックには注文をつけたい。日本のタイトなワインディングではギヤ比が全体に高く、ほぼ3速ホールド状態であった。これがもう少し大排気量であるなどトルクフルなエンジンであればいいのだが、前述したとおり大人しいユニットであるため、もう少し3速、4速、5速を低めに設定かつクロスにすれば、ダイナミクスを楽しめてドライビングプレジャーもそれなりに上がるであろう点が残念である。

 サスペンションは完成度が高い。減速時のノーズダイブ、加速時のスクウォートは、反力が発生するような設計によって抑えられているため、足まわりを硬くせずとも安定したフラットライドを実現。それでいてコンフォート性も確保することができている。

 このように、このクラスでは贅沢とも言えるオプション装着されたエアサスも含め、走りの質感は申し分ない。だがそれを実現するために犠牲になっているポイントがある。車両重量の重さだ。

 2トンを超えるため、前述したとおり、このパワートレインではドライビングプレジャーという点ではダイナミクスを高く評価できない。さらに、操作に対してクルマがそこにいくまでの動きがやや緩慢、つまり軽快さはいまひとつだ。ただしフロント1050kg、リヤ900kgと重量バランスは優れており、ターンインなどでフロントの慣性モーメントが大きく前が逃げるといった動きはない。

 試乗車がオプションの20インチタイヤを装着していたこともあるのだろうが、燃費も厳しい。高速8割、ワインディング2割程度で走行して、リッター10kmを割り込むような実測値であった。これにも重量が影響していることは間違いない。

 まとめよう。これまで経験したアウディに対して、上質さ、コンフォート性の面で驚くほど進化が見られたモデルであった。課題はこの質感を維持したまま、いかに車重を軽くできるかであろう。

※本記事は雑誌「CARトップ2026年11月号」の記事を再構成して掲載しています

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