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【意外と知らない】タクシーの代替えサイクルとは?

【意外と知らない】タクシーの代替えサイクルとは?

乗用車は10年10万kmがひとつの目安とも言われるがタクシーは?

タクシー車両はどれぐらいのサイクルで代替えされるかを考えてみたい。

以前自動車業界関係者に「クラウンのベストバイはどれか?」と聞いてみた。するとそのひとは「タクシーとして使命を終えた50万㎞ぐらい走った車両」と答えてくれた。これは一例だが、ある意味そのあたりでお買い得な車両が出てくるということでもある。

タクシー車両としてメインに使われているモデル(クラウンコンフォートやかつてラインアップされていたY31セドリック営業車など)では、走行距離50万kmぐらいまでは大きな故障が起きにくいように設計されていると聞いたことがある。この50万km をひとつの算定基準として代替えサイクルがどうなっているのかをみていこう。


東京23区及び武三(武蔵野・三鷹市)地区では1日にタクシーが走行可能な距離は365kmと決められている。タクシー車両は1年365日フル稼働させるのが大原則だが、仮に1カ月で4日ほど稼動しなかった(休車)したとして、48日を差し引き、年間317日毎回365km走行すると年間走行距離は約11.5万km。

4年間で約46万kmとなる。実際は4年間使って40万km代前半となっているケースが多いようで、このタイミングで新車へ代替えされるケースが多いようだ。50万kmに少し足りないのだが、代替えの状態で程度の良い車両は、中古タクシー車両として再販され、また一部は「部品取り車」として抹消登録してタクシー会社の車庫などに置かれることも多いようだ。

これはあくまで一例であって、大手と零細など、タクシー事業者各社の事情により、代替えサイクルは異なることもある(経営の苦しい事業者は代替えサイクルも長くなる傾向もあるし、新車に代替えできず中古車で入れ替えることもあるようだ)。

個人タクシーについては、タクシー専用車ではなく、いわゆる「民生版」ともいえる一般的な車両を使うのが一般的だが、クラウンのように個人タクシーだけでなく、ハイヤーや社用車などにもよく使用される車両は走行距離30万kmぐらいまでは大きなトラブルが発生しないように設計されているとも聞いたことがある。

とはいうものの、あくまで大きなトラブルが発生しにくい設計となっているだけで、実際40万km近い走行距離になると、エンジンの「やれ」もひどく、オートマチックの自動変速が滑っていたり、計器盤照明の多くが球切れになっていたりする車両もあると聞いたことがある。

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