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丁寧に乗り続けたのに不調! クルマのエンジンを高回転まで回すべき理由とは (2/2ページ)

丁寧に乗り続けたのに不調! クルマのエンジンを高回転まで回すべき理由とは

高回転まで回していないのは“運動不足”と同じこと

「イタリア人がきれいな女の人を見かけると声をかけるのが礼儀なように、クルマ好きならエンジンは高回転まできっちり回してやるのが礼儀なんだ」

 若いとき、某自動車専門誌の先輩に言われた言葉だ。

 実用車からレーシングカーまで、どのクルマにもレブリミット(レッドゾーン)が設けられているわけだが、逆にいえば、「その回転までは回していいんですよ」とメーカーが保証しているってこと。にもかかわらず、普段はそのレブリミットの半分以下の回転しか使っていないという人も多いのでは? そういうエンジンは、運動不足の人間と同じで、だんだん“鈍って”、回転の重たいエンジンになっていってしまう。

 エンジンの中では、ピストンとシリンダー、コンロッド、メタル、カムシャフト、クランクシャフトなど、たくさんの部品が擦れ合って動いているわけだが、低回転でダラダラ走るときと、高回転でバリバリ走るときでは、燃焼室その他の温度(膨張)も違うし、摺動部の擦れ方、擦れる面だって変ってくる。

 したがって低回転しか使っていないエンジンは、高回転を回そうと思っても高回転用のアタリがついていないので吹けが悪い! また、低回転では燃焼ガスの流速も遅いので、高回転をほとんど使わないというエンジンは、燃焼室内にカーボンデポジットという煤が溜まりやすくなる。

 カーボンが溜まったエンジンはパンチがなくなり、ご機嫌なエンジンとはいえなくなる。やはりときどきは最高出力が出る回転=とてもきれいに燃焼する回転域まで回して、溜まったカーボンごときれいに燃やして、すっきりピカピカにしてやりたい。

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