大幅進化で販売絶好調のトヨタbZ4XとSUBARUソルテラ! 買うならドッチか兄弟車を徹底比較してみた

マイナーチェンジで航続距離が大幅向上

 ビッグマイナーチェンジを果たしたトヨタとスバルのピュアEV、bZ4Xとソルテラを乗り比べた。

 ご存じのとおり、この2台はパワーユニットやバッテリーといった主要コンポーネンツを共用する兄弟車だ。よって最大のトピックとなる航続距離の大幅拡大も両車共通。ちなみに、今回試乗したAWDモデルの20インチ装着車では、最大で200km増の687kmまで航続可能距離が向上(WLTC値)。バッテリー容量は74.7kWhと、3.3kWhしか増えていないのにこの結果が得られたのは、インバーターやモーター制御の最適化によってロスを抑え、空力性能を向上させるなど、総合的な磨き上げによるものだ。

 対してその走りは、作り手が異なる分だけキャラクターに違いが出ている。それを簡潔に表せば、トヨタは上質さを前面に押し出していると言える。

質感を追求したトヨタと俊敏性を追求したスバル

 これをもっともわかりやすく表現しているのは足まわりで、bZ4Xは入力の受け止め方がとても優しい。初期ダンピングをソフトにしてそのタメでGをまず受け止め、そこから減衰力を立ち上げて、心地良く加速したり、旋回してくれる。

 しなやかさに合わせてシートの沈み込み方もトーンを合わせており、クルマ全体で上質なEVライドが演出されている。相変わらずスポーツモードを設けていないのも、おそらくテイストを際立たせるためなのだろう。そのシステム最高出力は従来の218馬力から342馬力へと劇的な進化を遂げた。だからアクセルをベタッと踏み込めばすこぶる力強い加速をするけれど、この力をハーフスロットルでリニアに発揮させたほうが、bZ4Xはスマートかつ優雅に駆け抜けてくれる。

 かたやソルテラは出足がいい。従来モデルと比べればかなり洗練度を増した足まわりはしかし、bZ4Xに対して剛性感が高く、アクセルの踏み始めからトルクを素早くタイヤに伝える。だから街なかを走らせれば、キビキビとした身のこなしが気持ち良い。

 そしてこの剛性感は、単なるスポーティさの演出ではなく、より高い速度域での安全性を狙った結果だと思う。筆者は群馬サイクルスポーツセンターでソルテラを走らせたとき、あまりの速さに舌を巻いた。電子制御AWDの予測制御は極めて緻密で、挙動が乱れてタイヤがグリップを失う前に姿勢を整え、オンザレールでコーナーをクリアしてしまう。

 そういう意味では従来モデルのほうがドライバーの感覚に近かったけれど、現行モデルのほうが素直に速く、快適に走れる。マニアックで奥深いハンドリングを持つ先代から、かなり大人になった印象だ。

 総じてbZ4Xとソルテラの両車とも、基本を変えずに中身を大きく磨き上げた。現在の日本では充電インフラが整い切っておらず、400Vシステムでも十分に対応できる状況だ。800Vが当たり前になるまではまだ時間がかかりそうだし、この2台は現実的な最適解だと言えるだろう。あとは、乗り味の好みで選べばいい。

※本記事は雑誌「CARトップ2026年4月号」の記事を再構成して掲載しています


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