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Honda eやレクサスESが採用するデジタルサイドミラー! 一気に普及しない「鏡のほうがいい」問題とは (2/2ページ)

Honda eやレクサスESが採用するデジタルサイドミラー! 一気に普及しない「鏡のほうがいい」問題とは

アナログミラーでは気にならない情報もハッキリ視認可能

 ルームミラーをカメラ画像で見せる装備は、軽自動車にも採用されるなど、急速な普及が進んでいる。一方、ドアミラーに替わるサイドミラーのカメラ画像化は、レクサスESに初採用されたあと、ホンダeや、アウディe-tronに採用例があるほかは、まだそれほど採用車種がない。

 ルームミラーにしてもサイドミラーにしても、カメラの画像とすることにより、後方の物がより鮮明、かつ的確に認識できる利点がある。夜間や降雨などの影響を受けにくいのも利点だ。一方で、レクサスESで経験したときから、よく見えることが必ずしも最良ではないという感触もある。

 鏡の虚像で後方確認する場合、物の大小で遠近を知ることはもちろんだが、小さく映るものは当面差し迫った注意を払う必要が必ずしもなく、何かがいるという認識ができ、記憶に留めておけばいい。ところが、カメラ画像の場合は、小さなものでもハッキリ映るので、当面は注意を払わなくていいと頭ですぐに判断できず、画面に映っているあらゆるものに注意が行ってしまい神経を疲れさせるとともに、必要な情報の優先順位を瞬時に判断しにくい場合がある。

 あるいは、対向車とすれ違ったとき、走り去る対向車の後ろ姿が突然カメラ画像に映るため、しかもすれ違ってすぐは大きなものとして映るので、すぐ注意を払うべきものが急に現れたと思ってしまう。しかし対向車の後ろ姿は、もう注意を払う必要のない物体だ。

 そのように、安全にクルマを運転するうえで、注意を払うべき必要性の重要度の順位を瞬時に判断しにくいのが、カメラ画像である。

 また、レクサスESやホンダeの場合は、ダッシュボード上にモニターが設置され、運転者の前方視界に右側のサイドミラー用の画像が目に入るため、情報過多となって鬱陶しい。一方、アウディe-tronはサイドミラーのカメラ画像をドア内側に設置したモニターで見る。画像を確認する際には、レクサスESやホンダeに比べ首を少し余計に右へ動かす必要があるが、前方を見て運転している際には視界に入ってこないので、鬱陶しくない。

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