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左ハンドルの国のクルマの右ハンドル仕様! いまでも残る「使いづらさ」とは (1/2ページ)

左ハンドルの国のクルマの右ハンドル仕様! いまでも残る「使いづらさ」とは

この記事をまとめると

■かつての輸入車は左ハンドルが当たり前だった

■しかし今では右ハンドル仕様のモデルが多く存在

■右ハンドル仕様のモデルの違和感の有無について解説する

過去には走りに違和感を感じたモデルも存在した

 かつての輸入車は、左ハンドルが当たり前だった。そう、右側通行の本国を走る仕様のまま、輸入されていたのだ。しかし、ポルシェのように空冷時代から右ハンドル仕様の導入に積極的な自動車メーカーもあり、今では日本において使いやすく、多くの人に売りやすい(乗りやすい)右ハンドル仕様の輸入車が激増。あのスポーツカーのポルシェでさえ、今では基本、右ハンドルで輸入されているのである(新型導入時、またはスーパーモデルに一部、左ハンドルモデルがあることも)。

 何しろ、アメリカンスーパースポーツのシボレー・コルベットでさえ、最新の8代目ではついに右ハンドル仕様で輸入され、コクピットは見事に右ハンドル用にデザインされているのだから、時代は変わったものだ……と昔を懐かしむコルベットファン、アメ車ファンもいるはずである。

 しかし、本国で左ハンドル仕様が基準となる輸入車の右ハンドル仕様に、オリジナルと異なる運転感覚、使い勝手があったりするのも事実。かつて、数年間、GMの仕事で年に1回、アメリカに渡り、翌年モデルを本国で試乗する「ロングリード」というイベントに参加していたことがあるのだが、ある年、キャデラック・セビル初の右ハンドル仕様をチェックするために渡米したことがある。

 たしかにハンドルは右に付いていたのだが、同時に本国仕様の左ハンドルモデルと乗り比べると、ペダルレイアウトやブレーキフィール(配管の違いによる)に違和感を覚え、左側通行、右ハンドルの国の日本人ジャーナリストとして「改良の余地あり」と、恐れ多くも進言したことがあった。

 それは、ほかの輸入車でも多かれ少なかれある現象で、空冷964時代のポルシェの右ハンドル仕様を思い出せば、ペダルの間隔、左足で踏ん張ることになるフットレストのスペースの幅が狭い……など、左ハンドルモデルとの運転感覚の違いは確かにあったのだ。

 とはいえ、現在の輸入車の右ハンドル仕様は、ハンドル位置を途中でスイッチした追加モデルではなく、開発当初から右ハンドル仕様を開発、設計しているため、ほぼきっちり右ハンドル化されているのが普通で、運転感覚に関して、まず差がないように作られていると思っていいだろう。当然、左右のハンドル位置の両方でテスト走行も行っているのである。

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