
この記事をまとめると
■BYDが2025年内に日本でもPHEVを販売することを発表した
■BYDの中国国内のラインアップから日本導入の可能性があるモデルを予想
■もっとも可能性が高そうなのがシーライオン6 DM-iだ
EVだけでなくPHEVでも存在感を発揮できるか
中国の自動車メーカーBYDが2025年内に日本でPHEV(プラグインハイブリッド車)の販売を開始すると正式に発表した。これまで日本ではEV(電気自動車)のイメージが強かったBYDだが、じつは中国本国ではPHEVの販売も好調で、中国で販売されるPHEVの2台に1台はBYD車となっている。
日本ではこれまで「シール」「ATTO 3」「ドルフィン」といったEVモデルを導入し、2025年4月には新型EV「シーライオン7」も発売。そして年内にはついにPHEVの日本導入も実現する。現時点では具体的にどのモデルが導入されるかは明らかになっていないが、BYDの中国国内のラインアップから、日本導入の可能性があるモデルを予想してみよう。
BYDのPHEVは「DM-i(デュアルモード・インテリジェント)」と呼ばれる独自技術を採用している。これはPHEV専用に開発された技術で、高効率のPHEV専用エンジンとモーター、ハイブリッド専用の変速機、最新のバッテリーマネジメントシステムなどが連携することで、優れたパワーと燃費性能を両立させている。
とくに注目すべきは、2024年5月に発表された最新の「DM-i 5.0」システムである。これは第5世代と位置付けられる最新技術で、エンジン熱効率46.06%、34.48km/Lという優れた燃費性能を実現している。
また、BYDの第5世代DMテクノロジーは、力強い加速、低消費電力、静粛性、スムーズな走行、環境性能の高さ、インテリジェント機能といった特徴を備えている。このシステムは、電力主体のパワートレインや、あらゆる気候に対応する革新的な熱管理システム、電動化とインテリジェンスをシームレスに統合したE/E(電気・電子)アーキテクチャーによって実現されている。
とくに熱管理システムは業界初となる包括的なもので、バッテリー、エンジンルーム、キャビン全体の熱を管理し、極端な天候下でもエネルギーを効率的に節約できる設計となっている。このような先進技術により、BYDのPHEVは従来の自動車の3分の1の燃料消費量と3倍の航続距離を実現しているのである。