
この記事をまとめると
■アメリカや中国ではクルマにイヤーモデル制が採用されている
■毎年秋には一部改良や意匠変更を受けた翌年型モデルが登場する
■日本でもモデルイヤー性を採用すれば適正価格での販売がしやすくなる
毎年秋には翌年度のモデルが発表されるアメリカ
筆者が知っている限りでは、アメリカや中国ではイヤーモデル制を採用している。アメリカでも中国でも、毎年秋に、2025年秋ならば2025年モデルから2026年モデルに変更されることになる。過去には全モデル一斉に次年度イヤーモデルへ変更されたのだが、最近はモデル個々の状況を見てイヤー変更を行うか、または2025-2026年モデルとしたりすることもあるようだ。
アメリカではレイバーデーの連休あたりから2025年9月末までは2025年モデルの特価販売セールが積極展開されることになる。そもそも諸外国では年じゅう特価セールを行っているのかと思うほど乱売傾向となっている。
イヤーエンド(イヤーモデル変更の端境期)における特価販売を、毎年アメリカでウォッチしているが、興奮してしまうレベルのものも多い。たとえばイヤーエンドセールに特価で購入できる特典の有効期限を10月1日午前0時とコマーシャルで打っているディーラーを見かけることがある。リモート商談などで購入予約などが可能となっていることもあるようだが、リアル店舗を午前0時まで開けているということもあるといった話も聞いたことがある。
日本とは異なり、在庫車販売中心となるので、諸外国でイヤーモデル制を採用していると文字どおり在庫処分となり乱売傾向を誘発しやすいのだが、別の角度で考えれば、日本でもイヤーモデル制を導入してもいいもではないかと考えている。
日本では諸物価や人件費高騰などで、それを反映させるため車両価格アップをメインとした改良が多くのメーカーで相次いでいる。いまのような物価高騰などの状況は当分続くともいわれているので、それならばイヤーモデル制を導入して、毎年価格変更(変更しなくてもいい)を行うようにしたほうが消費者にもわかりやすいものと考えている。
イヤー変更の場合、フルモデルチェンジやマイナーチェンジの合間には、装備内容を見直すような小改良にとどめるので、価格調整を行っているといってもいいだろう。