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7年ぶりに栄光の「0」を背負い連覇を狙う名門チーム! 「0号車 JLOC」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

7年ぶりに栄光の「0」を背負い連覇を狙う名門チーム! 「0号車 JLOC」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

悲願のゼッケン「0」を背負う1年に

 JLOCは「ジャパン・ランボルギーニ・オーナーズクラブ」の略称。ランボルギーニを愛してやまない則竹功雄氏が監督を務めている。1994年の全日本GT選手権(JGTC)時代からGTレースに参戦。当初はGT500クラスに参戦していたが、2005年からGT300クラスへスイッチ。翌2006年には現在同様の2台体制でチャレンジを開始した。

 2019年からコンビを組む小暮卓史/元嶋佑弥は2024年シーズン終盤戦の3連勝を含み8戦4勝、勝率5割という驚異の成績でチームに初タイトルをもたらした。今季も強力コンビは継続。チーム念願のカーナンバー「0」をつけて戦う。

 今シーズンのマシンはランボルギーニ・ウラカンGT3。2023年からエボ2モデルが投入され最終戦もてぎ大会で優勝を飾ると、翌2024年は開幕戦とシーズン終盤の3戦で計4勝。とくに第7戦オートポリスと第8戦もてぎで連勝を飾ってタイトル争いに躍り出ると、台風の影響で異例の12月へ延期となったシーズン最終戦鈴鹿大会でも優勝。チーム初のシリーズタイトルを獲得した。引き続きチャンピオンマシンを使っての今シーズンはやや苦戦気味だが、第3戦マレーシア大会では4位入賞で復調の兆しを見せている。

 とにかくランボルギーニ愛にあふれている則竹監督。若い頃に中古のランボルギーニを手に入れたところから物語はスタートする。愛車のエンジンが壊れてしまった際、パーツを手に入れることができず、若き日の則竹代表はつたない英語で手紙を書いたという。その手紙がランボルギーニ本社へ届いたところから関係が始まり、1986年にJLOCの会長に就任。

 就任して初めてのオーナーズミーティングが1988年だったことからゼッケン「88」を使ってきたが、今シーズンはGT300クラスの前年チャンピオンだけが付けることを許されている「0」に変更。則竹代表はお米に関するビジネスを展開する企業の社長職も務めており、開幕前の富士公式テスト前日には、マシンに貼られていたゼッケンの「0」のデザインがお米の形に加工されていた(もちろん現在はレギュレーションに則ったフォントに変更してある)。

 2018年までGT500クラスで戦いチャンピオン経験も持つ実力者の小暮卓史は、2019年にGT300クラスへスイッチしたときからエースナンバーの88号車をドライブ。「ドライバーとしては超々一流なうえに、人としても非常に魅力的で、この人のことを嫌いという人はいないんじゃないかな」と則竹監督もベタ惚れ。そんな小暮は、2008年にF1の合同テストに参加したことがある。しかし、当時の国内レースでは主流でなかった左足ブレーキに想像以上に苦戦し結果は振るわず。本人は「いまでも悔しい」と当時を回想している。

 そんな小暮よりも2年早く、2017年にJLOCメンバーとなっていた元嶋佑弥もまた、則竹監督にとってはかわいいドライバーのひとり。前年まではライバルチームにいたが、「『うち、エンジニアがいないのでセットアップを見に来ました』なんて言ってピットに来るんですよ。普通、ライバルのところにそんな風に正直に言って入ってくる奴はいないぞって。なんて面白いやつなんだろうと思いましたね。

 もちろん速さにも注目していたんで、ぜひうちに来てくれって誘ったんですよ」と則竹監督。結果、2019年から小暮と組むことになった元嶋は、2024年に自身初のGTチャンピオンに輝くことになる。

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