猛暑のスプリントレースという未知の戦いに臨んだ第4戦
2025年8月2日（土）と3日（日）、富士スピードウェイでスーパーGT第4戦が行われた。今回は土日両日でドライバー交代・ピットストップなしのスプリントレースが実施される新たなフォーマット。真夏の厳しいコンディションのなか、各チーム・ドライバーが未知の戦いに臨んだ。
まず、土曜に行われたのが、2クラス混走、35周で争われるレース1。GT500クラスは前戦セパンに続いて2戦連続のポールポジションとなった19号車WedsSport ADVAN GR Supraの阪口晴南を、2番グリッドのポイントリーダー、1号車au TOM’S GR Supraの坪井翔が早々に攻略。そこからは、38号車KeePer CERUMO GR Supraの大湯都史樹だけが坪井についていくことができたが、大湯も坪井を攻略するには至らなかった。
坪井はそのままトップチェッカーを受け、au TOM’Sは今季2勝目。5位までがすべてGRスープラと、サクセスウエイトなしとなった今大会で、トヨタ陣営が地力の高さを誇示した。日産勢最上位はベルトラン・バゲット（12号車TRS IMPUL with SDG Z）の6位、ホンダ勢最上位は牧野任祐（100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT）の7位だった。
一方で、最後はトップ4台が2秒以内でチェッカーを受ける接戦となったGT300クラスは、777号車D’station Vantage GT3のチャーリー・ファグが優勝。チームが得意とする富士で今季初勝利をもたらした。
50分間の激闘を制したのはENEOS福住
日曜のレース2では打って変わって、各クラスそれぞれ50分のレースが行われた。好調なスープラが予選トップ5を占めたGT500は、ポールポジションからスタートした14号車ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺を、au TOM’Sの山下健太が追いかけるという展開になった。
50分間フルプッシュの激闘はENEOS福住に軍配があがった。山下は0.728秒届かず2位に終わったが、au TOM’Sはシリーズ争いで2番手以下に19点差をつけ、磐石のリードを築くことに成功した。日産勢は最上位5位となった12号車IMPULの平峰一貴を含めて4台すべてが入賞した一方、ホンダ勢は64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTの大草りき（8位）以外はすべて入賞圏外という厳しいレースとなった。
GT300クラスでは好調なD’stationがランキング2番手に浮上
GT300クラスは前日に続いてD’stationが好調。ステアリングを握る藤井誠暢はポールから発進し、追いかける2号車HYPER WATER INGING GR86 GTの堤優威を従えて勝利を収めた。この結果を受けてD’stationはランキング2番手に浮上するなど、タイトル争いに向けても大きな2連勝となった。
