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「デミオがMAZDA2」「アクセラがMAZDA3」なのになぜ「ロードスターがMX-5」にならない? 日本市場でロードスターがロードスターのままなワケ

「デミオがMAZDA2」「アクセラがMAZDA3」なのになぜ「ロードスターがMX-5」にならない? 日本市場でロードスターがロードスターのままなワケ

この記事をまとめると

マツダは2019年9月から車種名を海外市場と同じものに順次統一していった

ロードスターに関してはMX-5にせずに日本固有の名前を貫いている

■日本市場にとってロードスターは象徴的な名前として扱われている

ロードスターだけは名前がそのままな理由

 現在のマツダ車の車種名といえば、MAZDA3やCX-5、CX-60など、数字とアルファベットのシンプルな組み合わせのものがほとんどだ。

 しかし、マツダにとってシンボル的存在であるロードスターの名前は、今でも「ロードスター」のままだ。なぜロードスターの車種名は変更されないのだろうか?

「ロードスター」の名で親しまれ国内で積み重ねたブランド力

 2019年のフルモデルチェンジの際に、アクセラはMAZDA3となった。これは日本固有の車種名を撤廃して、海外市場と同じ車種名を採用したからだ。この動きから車名統一の流れがスタートし、デミオがMAZDA2となり、アテンザがMAZDA6となった。ちなみにロードスターは海外だと「MX-5」という車種名で販売されている。なので、法則に準ずるのであれば、ロードスターもMX-5になりそうだが、ロードスターの国内販売名はロードスターのままだ。

 なぜ名前を変えなかったのか。マツダの公式見解は以下のとおりだ。

「MAZDA ROADSTERは国内において、その車名がひとつのブランドとして強く認知されているため、アルファベット+数字の名前にはいたしません」

 マツダの歴史を語る上で外すことのできないモデルであり、国内では多くのクルマ好きに「ロードスター」の名で親しまれている。もはや国内ではひとつのブランドとなっている。そのブランド力を生かし、継続させていくためにも、MX-5ではなく「ロードスター」が採用され続けているといえよう。

日本でロードスターと聞いて思い浮かべるのは……

 そもそも、2019年にアクセラがMAZDA3になってから、なぜマツダは国内での車種名をグローバル市場と統一にする流れとなったのだろうか? それはブランドイメージを鮮明化することが狙いとされている。世界的に評価されているモデルたちであることを、国内のユーザーにもアピールすることを狙った展開と考えられる。

 しかし、国内での「ロードスター」という響きは、それを超えるほどの価値があるとマツダは判断。だからそのまま使われ続けている。

 ちなみにロードスターという言葉は、カブリオレやスパイダーと同じ意味をもち、オープンカーの種類を表す単語だ。だから、海外では混同をさけMX-5という名前が使われているのだが、国内でロードスターと聞けば、マツダのロードスターを思い浮かべる人がほとんどだろう。

 今思い返せば、限定車で存在した「ロードスタークーペ」というモデル名は「オープンカーの名前+クローズドボディの名前」なので、とっても矛盾した名前なのだが、それでもロードスターが押しとおされたことを考えると、マツダはこのころからロードスターという名前が、会社にとってとても大切な存在であることに気づいていたのかもしれない。

 ロードスターの歴史を語る上で、海外市場での「MX-5 ミアータ」としての成功は外すことが出来ないが、国内はこれからもロードスターとして歴史を歩んでいくはずだ。

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