
この記事をまとめると
■BMWがIAAモビリティ2025で新型iX3を発表した
■新型iX3は2024年に発表されたビジョン・ノイエクラッセXの量産版となる
■革新的なフロントマスクの意匠に対してボディの造形は凡庸になってしまった感が否めない
新型iX3のデザインは本当に新しいのか?
BMWが、IAAモビリティー2025で初披露した新型iX3のデザインが話題沸騰中です。何しろ「ノイエクラッセ」として、すべてを一新するプロジェクトの第一弾となるのですから注目されるのも当然。では、そのスタイリングは本当にBMWデザインの革新となっているのか、あらためてそのエクステリアをチェックしてみたいと思います。
新型iX3は、2024年に発表されたビジョン・ノイエクラッセXの量産版となる新型電動SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)。1960~1970年代の中型車種を示すノイエクラッセを現代的に解釈したコンセプトカーは、セダンとSUVタイプの2台が公開されましたが、そのうち後者が先行して発表された格好です。
BMW自ら「未来を見据えたBMW史上もっとも大規模なプロジェクト」と謳うほどの改革ですが、発表後、スタイリングで大きく話題になっているのは新しくなったフロントフェイスの表情でしょう。
デザインを統括するファン・ホーイドンク氏は、キドニーグリルとヘッドライトをひとつのユニットとしたその新しい顔について、かつての名車2002シリーズのシャークノーズをオマージュしたといいます。もちろん、これはコンセプトカーでも示されていた特徴。
まあ、何せ近年のBMWは巨大なキドニーグリルが賛否両論となっていましたから、この変化を歓迎するファンやユーザーは少なくないと思えます。単にグリルが小さくなっただけでなく、フロントフェイス全体がスッキリしたのも朗報です。