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「レストア済み」を鵜呑みに憧れの旧車に手を出すのはちょっと待て! レストアしていてもオンボロの可能性もあるディープな世界だった

「レストア済み」を鵜呑みに憧れの旧車に手を出すのはちょっと待て! レストアしていてもオンボロの可能性もあるディープな世界だった

この記事をまとめると

■レストア済み中古車は修復内容に幅があるため必ずしも新車同様とは限らない

■外装塗装や機関修理など手の入れ方で仕上がりや価値が大きく変わる

■信頼できる販売店で修復範囲を確認し慎重に購入判断する必要がある

ひと口にレストアといってもそのレベルは千差万別

 旧車などの中古車の謳い文句として見かける機会の多い「レストア済み」という文言。このレストアとは修復や復元という意味があり、その意味のとおり古いモデルを修復や復元を行った状態で販売されているということを指している。

 このレストア済みと書かれた中古車を見ると、購入を検討している側としては新車のように細部までピカピカに仕上げられているものという印象をもってしまいがちだが、じつはレストアといってもピンからキリまでその内容はさまざまとなっているのだ。

 たとえば傷んだ外装をリペイントしたとして、部分塗装なのか全塗装なのかでも変わってくるし、一旦古い塗膜をすべて剝離して塗ったのか、下地処理だけをして塗ったのかでも処理は変わってくる。

 もちろん手を加えれば加えただけ仕上がりはよくなるが、当然そのぶん時間も費用も掛かってしまうのは自然の摂理であり、これから中古車として販売しようとしている車種にどこまで費用をかけられるかは販売店の判断次第ということになってしまう。

 そのため、なかにはレストア済みをうたっておきながら、パッと見だけをキレイに仕上げていて、サビの上からパテを盛って塗装していた……なんていう残念な仕上げのものも存在していないとはいい切れないのが正直なところで、粗悪な修理がなされていたことでしっかり直そうとした際に不要な作業が増えてしまってかえって高くついたというケースもあるほどなのだ。

 またレストアといっても内装、外装、機関系とすべてに手を入れているとは限らず、傷みのひどい部分のみを修復しているという可能性もあるので、購入時はどこをどの程度レストアしているのかも確認したい。

 近年は旧車ブームも相まって、ネオクラシックと呼ばれる平成初期のようなモデルであっても高値で取引されることが増えているので、レストア済みを謳って販売される個体は増えていくことが予想できるが、そのレストアはどのレベルなのかをしっかり見極めたいところ。

 そういった意味ではやはり、旧車のような特殊な車両を購入する際は、車両の状態はもちろんだが、いかに信用できる店で購入するかが重要になってくるといえるのではないだろうか。

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