
この記事をまとめると
■2025年8月にヤンワン「U9トラック・エディション」が472km/hの最高速を記録した
■エボリューションモデルの「U9エクストリーム」では496km/hを記録した
■「U9エクストリーム」は30台の限定車として市販されることが決定した
いままでの記録も信じられない数字だがさらに進化を遂げた
中国のBYDが2022年に設立したフラッグシップ・プレミアムNEV(ニュー・エナジー・ビークル)ブランド、「ヤンワン」の名前が一気に世界へと轟いたのは2025年8月、同ブランドのスーパースポーツ、「U9トラック・エディション」が472.41km/hという驚異の最高速を記録したというニュースが流れた瞬間だった。
このU9トラック・エディションは、市販モデルの「U9」と同様に、世界初の量産型1200V超高電圧プラットフォームと、極限環境に対応した熱管理システムを搭載し、4基のモーターで3000馬力オーバーの最高出力を誇る。「e4」という軽量高剛性なプラットフォームや「DiSus-Xインテリジェント車体制御システム」など、メカニズムは斬新かつ先進的な構成だ。
ヤンワンが今年8月に行った最高速テストは、ドイツのATP試験場で行われ、ドライバーは2024年にも最高速記録に挑戦した、ドイツ人レーシングドライバーのマルク・ハッセング。472.41km/hは、そのときの記録をさらに更新するものだった。
だが、ヤンワンのチャレンジはこれでは終わらなかった。それからわずか1カ月後の9月、新たに「U9エクストリーム」とネーミングされたエボリューションモデルを完成させると、彼らは再びそれをATP試験場へともち込み、最高速テストを実施。さらに、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェでのラップタイム計測にもチャレンジしてみせたのだ。