
この記事をまとめると
■もてぎのスーパーGT合同テストに謎のBRZが走行していた
■ベースはおそらく2020年に使用していたSUBARU BRZ GT300と思われる
■搭載エンジンは「フラット6」か「レース用フラット4ターボ」になる可能性がある
もてぎの合同テストに出現した謎のBRZは何者なのか
10月6日(月)〜7日(火)、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて、スーパーGTのエントラント協会が主催する合同テストが行われ、GT500クラス5台とGT300クラス23台が参加しました。そのなかに、謎の610号車「STI S001」というBRZが走行していました。
スーパーGTで活躍するスバルBRZといえば、それはスバルSTIとR&D SPORTが作りあげる61号車SUBARU BRZ GT300。ドライバーは井口卓人と山内英輝が10年来のコンビを組んでおり、2021年には悲願のシリーズチャンピオンを獲得。2025年にはニューマシンを投入し、ポールポジション獲得など熱い走りを見せています。残念ながら2025年はトラブルなどにより思うような結果が出ていませんが、毎戦多くのスバルファンが声援を送り続けています。
そんななか、シーズン終盤を迎える前にスーパーGTのエントラント協会が主催する合同テストが行われました。そこに61号車SUBARU BRZ GT300とともに、610号車「STI S001」が名を連ねていたのです。61号車のテスト車両が「610」のゼッケンをつけて公式の場に登場したのはおそらく今回がはじめてと思われます。
610号車STI S001は、2020年に使用していたSUBARU BRZ GT300と思われ、ステッカーなどはすべて剥がされて、ボディはWRブルーとブラックのみ。意外にも偽装などは行われていません。
各部を見ていくと、まず目につくのはボンネット上の大きな物体。このような物体はいままで装着したことがありません。頂上付近にはインテークが見えますが、これがエンジン用のインテークなのか他の用途のためのものなのかは不明です。ボンネットは、現行車である61号車SUBARU BRZ GT300と同じくサイドフロー形状の開口になっていますが、形状はかなり様子が違って見えます。
エアロは2020年仕様に近い物ですが、リヤフェンダー前部にNACAダクトが追加されており、後輪用か、それともトランク内の冷却用なのか謎のダクトです。
さらに、マフラーらしきものがフロントフェンダー左右に見えますが、果たしてこれが両方ともマフラーなのか、それとも片方はダミーなのかも不明です。現行車の61号車SUBARU BRZ GT300は左フロントフェンダー後部にマフラーが用意されていますが、 STI S001では左右にマフラーのようなものが見えます。これは何を意味しているのでしょうか。
エンジンを含め、すべてのことが今回は非公開。STIの小澤正弘チーム総監督も「現在お話しできることは何もありません。今後、正式に発表するまでお待ちください」というにとどまります。
ピットもコース側のシャッターは走行のたびに開かれますが、パドック側はパーティションが置かれ、中が見えないように厳戒態勢が敷かれていました。