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ル・マンを制した世界の荒 聖治がラリーに挑戦! 当日いきなりマシンに乗る「ぶっつけ本番」での気になる結果は? (1/2ページ)

ル・マンを制した世界の荒 聖治がラリーに挑戦! 当日いきなりマシンに乗る「ぶっつけ本番」での気になる結果は?

この記事をまとめると

■岐阜県高山市にて「第52回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」が開催

■JN-3クラスに参戦する41号車「K.Z.Fホクアイベッツ86」を荒 聖治選手がドライブ

■初参戦ながら安定した走りを披露して次回への意気込みも語った

GTドライバーが全日本ラリーに電撃参戦!

 2025年の全日本ラリー選手権もついに最終戦を迎え、10月17日〜19日、岐阜県高山市を舞台に第8戦「第52回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ」が開催。各クラスで激しいバトルが展開されていたのだが、そのなかでもっとも注目を集めたドライバーが、41号車「K.Z.Fホクアイベッツ86」でJN-3クラスに参戦した荒 聖治選手だといえるだろう。

 ご存じのとおり、荒選手はレーシングカートを経て、1994年のフォルクスワーゲンカップで四輪レースにデビューしたレーシングドライバーで、全日本F3選手権やフォーミュラ・ニッポンなどのフォーミュラレースで活躍。さらにスーパーGTでもGT500クラス/GT300クラスで活躍してきたほか、2004年のル・マン24時間レースで初優勝を獲得するなど、国内外のレースで素晴らしいパフォーマンスを見せてきた。

 そんな生粋のレーシングドライバーである荒選手だが、「父親がヤナセのメカニックだったんですけど、1980年代はラリーシーンで、アウディブランドが輝いていたし、そのほかにもいろんなメーカーのモンスターマシンが出ていましたよね。だから、自分も子どものころからレースと同時にラリーに対する憧れがありました。グループCカーに憧れてレースの世界に飛び込んで、プロトタイプカーでル・マン24時間レースを戦うことができたので今度はラリーに挑戦してみたいと思いました」とのこと。

 さらに「今年はスーパーGTに参戦していないし、GTワールドチャレンジアジアも北京ラウンドに出ないことになったので、日程的に余裕があったこと。同時にお世話になっているスポンサーの繋がりによって、今回のチームと出会えたことで参戦が実現できました」と語り、このラリーハイランドマスターズで荒選手のラリーデビューが決定したのである。

 荒選手のマシンはトヨタ86(ZN6)で、ライバル車両のトヨタGR86(ZN8)やスバルBRZ(ZD8)と比べると非力ではあったが、それでもチームリーダーおよびチーフメカニックを務めるのは北海道に拠点を置く「K.Z.Fサービス」の熊崎大介代表で、ドライバーとしても経験豊富な明治慎太郎選手がコ・ドライバーを担当するなど充実した体制だ。

 同マシンに乗るのはレグ1当日で、荒選手が明治選手に会ったのもレッキ日の当日……といったように、ぶっつけ本番の状態だったが、「トヨタ86はワンメイクレース用の車両になりますが、レーシングチームでコーチをしたときに乗った経験がありますし、明治選手は経験が豊富なのでペースノートの表現の仕方などアドバイスをしてもらっています。それに海外ラリーにも参戦している川名 賢さんにペースノートの作り方も教えてもらっていました」と荒選手は語る。

 その一方で、「レッキをした際は同じアスファルトといってもサーキットと違って、ラリーのスペシャルステージは落ち葉だらけだし、ラリー用のタイヤもはじめてなので、未知なことだらけですが、ラリーの世界を知るためにも完走したい」とのことで、荒選手のラリーチャレンジが幕を開けた。

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