
この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショー2025でヒョンデが「The all-new NEXO」を日本初公開
■航続826kmと高出力を実現した新燃料電池&パワートレインを採用
■洗練されたデザインと快適性でFCEVの新基準を提示する
これから日本でも普及が見込まれるFCEV
ヒョンデが今後力を入れていくというFCEV(水素電気自動車)がNEXO(ネッソ)だ。FCEVは水素と酸素の化学反応によって生まれた電気エネルギーが、インバーターを経てモーターを駆動させるもの。環境汚染物質はまったく排出されず、少量の水が排出されるだけの次世代車だ。
今回ヒョンデがFCEVに力を入れるわけは、韓国で普及しているFCEVが今後日本でも普及していくだろうという“読み”にある。
韓国で2018年に販売が開始されたNEXOは、これまでの実績として年間4000〜8000台を販売、2024年までに全世界で約4万台を販売しているという。また、韓国国内の水素ステーションは220カ所程度あり、FCEVが普及する土壌が整ってきているそうだ。
日本には水素ステーションが現在170カ所程度あり、今後、2030年までに政府目標として1000カ所を目指しているという。そのため、韓国国内で販売好調なNEXOの最新型「The all-new NEXO」を日本でも販売することに。
「The all-new NEXO」は、約30年に渡って培ってきた先端技術を結集し、新型燃料電池システムとパワートレインを大幅に進化させたことで、これまで以上の性能と快適性を実現。水素燃料電池スタックの最高総出力は従来比16%増の110kW、新型電気モーターは最大150kWの出力を誇る。さらに、水素タンク容量も増加し、燃料貯蔵密度の向上とともに充填頻度の低減を両立した。そのため、航続距離は、WLTP基準で最大826kmを達成したそうだ。さらにV2L(Vehicle-to-Load)機能も搭載、外部への電力供給も可能だ。
この新型SUVは、広々とした室内空間を確保し、リヤの居住性やラゲッジスペースも拡大、快適性が向上している。さらに、「Audio by Bang & Olufsen(バング アンド オルフセン)」のプレミアムオーディオを同社として初めて採用している。エクステリアも、ヒョンデの新しいデザイン言語「Art of Steel(アート・オブ・スティール)」を体現しているといい、力強く洗練されたスタイルが際立っている。
実感として、日本でのFCEVの普及はまだまだと感じることもあるが、ヒョンデNEXOが起爆剤となり、今後日本でも数多くのFCEVを目にすることができるようになるかもしれない。
