
この記事をまとめると
■最近の自動車メーカーは「マイナーチェンジ」という言葉をあまり使わない
■カローラの場合はエンジンとサスペンション形式が変わっても「一部改良」とされた
■「フルモデルチェンジ」「マイナーチェンジ」「一部改良」という基本パターンが減っている
日本車からマイナーチェンジが消えた?
「最近マイナーチェンジって聞かないよね?」とは、業界関係者のみならず、クルマ好きの間でよく聞く話である。
筆者がいま乗っているのは、シルバーメタリックの2023年1月式のトヨタ・カローラセダン1.5Gである。2019年に現行12代目がデビューしたときにハイブリッドではない、1.8リッターガソリンエンジンを搭載する1.8Sに乗っていたのだが、2023年10月に改良が行われるというので、2023年10月3日の改良発表前に予約発注を行い、3カ月ほど待って2023年1月式となり、2月に納車となった。
改良とはいうものの、その改良規模はかなり大きなものであった。ハイブリッドユニットもかなり大規模な刷新が行われたのだが、ガソリンエンジンは1.8リッター4気筒からセダンとツーリングは新世代ダイナミックフォースとなる1.5リッター3気筒へ、スポーツは同じくダイナミックフォースながら2リッターへ換装された。
このあたりは仕事柄、事前にエンジン換装の話は聞いていたのだが……、正式改良実施前の発注だったので、価格表とオプション一覧表ぐらいだけで注文書の作成を進めた。つまり、見た目や正式なスペックなどがわからないまま発注したのである。
そして10月3日を迎え、メーカーWEBサイトで改良型の詳細に初めて触れることとなったのだが、サスペンション紹介のコーナーで画像が3つあることに気がついた。改良前はハイブリッドでもガソリン車であってもリヤサスペンションはダブルウイッシュボーンであった。改良前モデルで初めて遠乗りをしたとき、高速道路を走っていて「これが4輪独立サスペンションの走りなのだ」と立派になったカローラに大感激していたのだが……。改良後はガソリン車についてはリヤサスペンションがトーションビームに代わっていたのであった。
細かい装備の見直しや内外装の意匠変更ぐらいで済むのが改良という認識だったので、エンジンやサスペンション形式まで変更されていた現状をみて、「これはマイナーチェンジでは?」と大いに疑問をもったことをいまも覚えている。
