
この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショー2025にシャープがブースを出展した
■シャープはEVコンセプトの「LDK+」を日本初公開した
■「走るリビング」をテーマに停車中も価値を生む空間づくりを提案する
シャープのEVミニバン「LDK+」を日本初公開
2025年10月30日、シャープはジャパンモビリティショー2025においてフルEVのコンセプトモデル「LDK+」を初公開した。 その車名のとおり、クルマを移動空間ではなく「快適なパーソナルスペース」として活用することを目的とした、新しいアプローチの提案となる。
LDK+のベースとなっているのは、シャープの親会社である鴻海科技集團(Foxconn)が2024年10月に発表したEVの「Model A」。車体の基本骨格やパワートレインを共有しつつ、内外装のデザインや各種装備をシャープが独自に開発している。「LDK+」のボディサイズは未発表だが、ベースの「Model A」は全長4.3mというコンパクトな車体を持っており、その印象は「LDK+」も違わない。
メディア向けプレゼンテーションでは、シャープ専務執行役員 CTOの種谷元隆氏が登壇。「LDK+は走っているときに価値を出すだけでなく、止まっているときでさえも価値を出す新しいクルマ」であると紹介した。
シャープによると、クルマが駐車している時間は95%にも達し、稼働時間は5%に過ぎないという。EVであれば、停車中でもエンジン音を出さないし排気ガスも発生しないため、停車時間をいわば移動するリビングや書斎、アトリエとして使うことができるのではないかと考えたそうだ。
LDK+は2列シートをもつ5人乗りミニバンで、フロント両席とリヤシートのあいだにテーブルやプロジェクターを備えたコンソールボックスを配置。運転席は回転式となっており、後部座席と向き合う形でリビング空間を生み出すことができる。一方の助手席は折り畳み収納式となっており、停車時は前方へ寄せることで車内空間の拡大に貢献する。
リヤシートの頭上にはロール式のスクリーンが備えられており、これを降ろすと約60インチの大画面で映像を楽しむことができる。また、フロントシートとリヤシートを隔てているコンソールはスライドが可能で、折り畳まれた天板部分を引き出すとテーブルとして使用することができる。
