
この記事をまとめると
■ポルシェ911の「ターボS」がマイナーチェンジを敢行
■最高出力が先代比で61馬力アップして711馬力となった
■電動化技術の投入で歴代最強クラスのハイパフォーマンスマシンとなっている
911ターボは次の次元へ
2018年に誕生したポルシェの992型911にマイナーチェンジが施され、続々と新型の992 Gen2(ジェネレーション2)へと進化を果たしている。そして先日は、トップモデルとなる新型「911ターボS」が登場。それは事前の予想をはるかに超えるパフォーマンスを発揮する、驚異のスーパースポーツにほかならなかった。
さまざまな技術的なトピックスを秘める新型911ターボSだが、まず解説しなければならないのは、やはりパワーユニットの構成だろう。それが3.6リッターの水平対向6気筒エンジンを使用するものであることはこれまでと共通だが、ポルシェはそれに「911カレラGTS」で採用した「T-ハイブリッドパワートレイン」を導入。
その核となる電動エキゾーストガスターボチャージャー(eターボ)は、911カレラGTSではシングルで装備されていたのに対して、この新型911ターボSではツインでそれが備えられる。タービンやコンプレッサーはもちろん新設計のものだ。
注目の最高出力は、先代モデルからさらに61馬力が強化され711馬力を達成。ついに700馬力というラインを超えることになった。最大トルクの800Nmという数字に変化はないが、それを2300~6000rpmの領域でフラットに発揮させることで、実用域の扱いやすさを向上させていることはもちろん、どのような速度域からでも力強い中間加速を実現することが可能になった。
この高性能なエンジンに組み合わされるミッションは、エレクトリックモーターを内蔵する8速のPDKだ。駆動方式はPTM(ポルシェトラクションマネージメント)による4WDで、どのような状況下でも走行中のトラクション性能は常に最適化される。それはドライバーにとって非常に大きな安心感を生み出すことは間違いないだろう。
