
三菱のフラッグシップらしい高級感と悪路走破性を両立
三菱自動車のフラッグシップSUVとして、すでに絶大な支持を受けているアウトランダーPHEV。最新モデルにおいては基本構成を維持しつつ、完成度をさらに高めた電動四輪駆動車として完成の域に達している。車体寸法は全長4720mm、全幅1860mm、全高1750mm、ホイールベース2705mm。堂々としたフォルムとディメンションでありながら、市街地での取りまわしに過度なストレスを感じさせないパッケージングが好評を博している。
そんなアウトランダーPHEVに、レーシングドライバーにして自動車性能評論家である中谷明彦さんと、自動車媒体などでモデル・ライターとして活躍する深山幸代さんが試乗。ドライブ中のふたりの会話から、アウトランダーPHEVの魅力をあらためて確認する。
とにかく静かに走るアウトランダーPHEV
深山:アウトランダーPHEVでまずは一般道を走ってます。すごい静かというのが印象的ですね。このクルマってどんな仕組みなんですか?
中谷:これはね、PHEV、プラグインハイブリッド。このクルマはフロアにすごい大容量のバッテリー積んでいてモーターで走るだけではなく充電もできる。そして、バッテリーが満充電から空になるまで、電気自動車として約100kmぐらい走れちゃう。それとどうですか、この車内? すごい豪華でしょう。
深山:すごいラグジュアリーです。
中谷:高級感を感じさせる作り込みとブリックブラウンのセミアニリンレザーが上質感を出していて、ステッチの縫込みや手触り感もいいし、見た目がすごく豪華。
深山:たしかにそうですね。ドアの内側のダイヤモンドステッチもお洒落ですね。そうそう今日は寒いじゃないですか。私このシートヒーターが大好きなんです。
中谷:もう必需品ですね。リヤシートにも付いてるんですよ。
深山:後ろの席の人も暖かいんですね。後ろに座ることもあるのでうれしいですね。
中谷:これは絶対必要ですよ。あと、リヤシートにもエアコンの吹き出し口が付いていて、後席もすごく快適で乗り心地もいい。いまはセダンって数が少ないじゃないですか。だからこのクルマってある意味セダンの代わりとしても使えるんですよ、高級車として。その辺がすごくいいな、魅力だなと思う。あと、いまステアリングを保持してますけど、このステアリングにもヒーターが付いているんです。
深山:あっ、付いてますね。いま暖かいですか?
中谷:暖かい。ほとんどのクルマは10時10分ぐらいの握るところにしかヒーターが入ってないんですけど、このクルマはステアリングの全周に入ってる。
深山:すごい! 確かにもつところだけ暖かいというクルマが多い気がします。
中谷:冬はもう断然おすすめ。ほかにも最大出力1500Wの100V AC電源を車内に備えていて、消費電力の大きい電化製品を使えますね。家庭に電力供給するとか、災害時にクルマから電力を取り出せるとかね。いろんな使い方ができるんですよね。よくEVを災害地域へ送って、緊急電源車として使ってくださいっていう話があるけれども、このアウトランダーPHEVだと、ガソリン満タンにして使うと、一般家庭で最大約11日分ぐらいの電気が賄えちゃう。
深山:11日ってすごいですね。1週間以上だ。
中谷:そういう意味ではすごくいろいろな場面で使えるクルマですね。
