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バイ・ワイヤ化もデジタルドアミラーもワイドディスプレイも30年前に想定済み! コンセプトカーの「F200」をみたらメルセデス・ベンツの先見性がヤバかった (2/2ページ)

バイ・ワイヤ化もデジタルドアミラーもワイドディスプレイも30年前に想定済み! コンセプトカーの「F200」をみたらメルセデス・ベンツの先見性がヤバかった

この記事をまとめると

■メルセデス・ベンツはこれまでに「F」の文字を掲げたコンセプトカーを披露している

■1996年に公開された「F200イマジネーション」は未来を予言するモデルであった

■メルセデス・ベンツがFシリーズに込めた技術は徐々に量産車に採用されている

「Future」を意味する「F」の頭文字が与えられたコンセプトカー

 メルセデス・ベンツが、「F」の頭文字を掲げたコンセプトカーを初めて披露したのは1991年のことだった。ちなみにFとはドイツ語で「Forschungsfahrzeug」、英語では「Future Car」を意味するもので、一連のFモデルはメルセデス・ベンツの先行開発部門が未来の自動車に採用するための技術を研究開発するためのリサーチカーとしての役割を担っていた。

 ちなみに今回紹介するのは、1991年に発表された「F100」に続いて、1996年にパリサロンで世界初公開された「F200イマジネーション」。それがいかに未来の自動車を予言するモデルであったのかは、デビューから約30年を経過したいま、改めて驚かされる。

 F200イマジネーションのコンセプトは、「コンピュータが自動車の動きを制御」し、「電子システムが機械的な接続要素に代わり」、そして「あらゆる状況において最適な走行安全性を実現」するということにあった。

 のちに誕生するセカンド・ジェネレーションのCLクラス(C215型)にも似たフォルムをもつ、美しいクーペボディが与えられたF200イマジネーションの最大の見どころは、そのコクピットのデザインにあった。

 これまで自動車には必ず装備されていたハンドルはそこにはなく、左右のドアパネルとセンターコンソールに設置されるサイドスティックによって車両をコントロールするシステムが採用されていた。

 つまり、ドライバーは右手でも左手でも、また助手席の乗客もいつでも運転の操作を引き継ぐことができるシステムが採用されていたのである。これは航空機の世界から発想を得た新しい操作システムにほかならなかった。

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