
この記事をまとめると
■MINIはこれまでにもポール・スミスとコラボしたモデルを生み出している
■MINIとポール・スミスのコラボは1997年の東京モーターショーが始まりだった
■これまでに発表公開されたMINIとポール・スミスのコラボ作品を振り返る
日本人が好きなものの最強コラボ
日本人はMINIが大好きだ。日本で販売された輸入車を車名別で見ると、MINIが9年連続でトップだというし、クラシックMINIにおいても日本は世界最大級の市場として知られている。そしてまた、日本人はポール・スミスも大好きだ。ポール・スミスの全世界の売り上げの40%超が日本市場から生み出されているという。だからMINIとポール・スミスのコラボを、日本人が大大大好きであっても驚きはしない。
ということもあってかどうかはわからないが、2025年10月に開催された「ジャパンモビリティショー2025」で、MINIは3つのポール・スミス・エディションの誕生を、東京から世界に向けて発信した。思えば、MINIとポール・スミスの最初のコラボも、1997年の東京が始まりだった。
1997年の東京モーターショーでMINIは、カラフルなシグニチャーストライプでボディ全体を覆ったクラシックMINIのアートカーをお披露目した。そしてこれこそが、MINIとポール・スミスの最初のコラボであった。オールドスクールなクラシックMINIと、世界でもトレンドの最先端にいるファッションブランドのデザイナーが先鋭性を表現したというシグニチャーストライプのミスマッチなコラボは、世界的な反響を呼ぶことになる。
かくして翌1998年には、正式にクラシックMINIポール・スミス・エディションが限定モデルとして1800台販売されることになった。残念ながらカラフルなシグニチャーストライプは市販化するには先鋭的すぎると判断されたのか、ボディカラーはブルー、ブラック、ホワイトの3色となった。なかでもブルーはポール・スミスの肝いりで、当時ポール・スミス自身が着ていたシャツの一部を切り取って「この色にしてほしい」と提案したカラーリングだったという。
さて、次にMINIとポール・スミスがコラボしたのは、2021年に公開されたMINIストリップだ。この車両は一点もののテーラーメイド、いわゆるコンセプトカーというやつだ。自動車製造におけるサスティナビリティというテーマへの革新的なアプローチに主眼をおいたモデルとなっており、デザイナーが絶対に不可欠であると考えた要素以外の不要物を徹底的に取り除き、サスティナビリティが前面に押し出されている。そのため、ボディはカラー塗装すらされておらず、あえて薄く透明な塗膜のみで仕上げられた。
このコンセプトはインテリアも同樣で、ダッシュボード、トッパー・パッドおよびリヤシェルフを除いたすべてのトリムパーツが意図的に取り除かれ、ボディシェルがインテリアでも大きな存在感を放つ。使われる素材もリサイクルされた環境に配慮した素材が中心で、サスティナビリティをアピールする。
続いてポール・スミスは、2022年にMINIストリップのテーマであるサスティナビリティのコンセプトを引き継いで製作された、クラシックMINIを電気自動車化した「MINIリチャージド」の内外装デザインを手がけている。こちらもワンオフ製作されたコンセプトカーで、ブルーのボディカラーと随所に施されたシトラスグリーンの挿し色が、かつてのクラシックMINIポール・スミス・エディションを想起させる仕上がり、というかうりふたつ。見ただけでは電気自動車にコンバートされたクラシックMINIであると気づかないかもしれない。
そして2025年10月、前述のとおりMINIとポール・スミスは現行型MINIで再びMINIポール・スミスエディションを作り出した。3ドア・5ドア・コンバーチブルが用意され、その外観と細部にはポール・スミスのシグニチャースタイルが随所に施されているそうだ。
かつて、クラシックMINIポール・スミス・エディションは、世界限定1800台のうち1500台が日本に割り当てられたという。果たして、新たに誕生したMINIポール・スミス・エディションは、いったいどれほどの台数が日本で販売されることになるのだろうか。MINIとポール・スミスが大大大好きな日本人だけに大ヒットは間違いないだろう。
