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ホンダが0シリーズのサルーンとSUVの発売をやめるってよ! 今後はハイブリッドとインド市場を中心とする新興国で勝負だ

ホンダが0シリーズのサルーンとSUVの発売をやめるってよ! 今後はハイブリッドとインド市場を中心とする新興国で勝負だ

この記事をまとめると

ホンダがEV戦略の柱だった3モデルを中止を発表した

■EV戦略見直しに伴う減損などで最大5700億円の営業損失へと転落

■今後のホンダはハイブリッドとインドなどの新興国に注力していく


EV戦略の柱となるはずだった0シリーズにまさかの大どんでん返し

ホンダは、北米で生産を予定していたEV3モデルの開発および発売を中止することを発表した。対象となるのは、Honda 0 SUVHonda 0 Saloon、そしてAcura RSXの3モデルだ。

これまでホンダは「2050年カーボンニュートラル」の実現を掲げ、乗用車分野では長期的にEVが最適解になるとの考えで電動化を推進してきた。しかしここにきて自動車市場を取り巻く事業環境は一変。とくに米国では、化石燃料規制の緩和やEV補助金制度の見直しなどが進み、EV市場の拡大ペースが想定よりも鈍化している。こうした状況を受け、ホンダは当初想定していたEV戦略の修正を迫られることになった。

さらに中国やアジア市場では、自動車の価値が「燃費や室内空間」といったハードウェアから、「ソフトウェアによる進化」へとシフトしている。ADAS(先進運転支援)やソフトウェアデファインドビークル(SDV)を強みとする新興EVメーカーが急速に台頭し、競争環境は一段と激化している。

こうした状況のなかでホンダは、商品価値と価格のバランスで苦戦し、四輪事業の収益性が悪化していたという。その結果、EV戦略の柱として位置付けられていた3モデルの開発・発売を中止するという決断に至ったというわけだ。

今回中止が決まったEV3車種は、電動化戦略の中核を担うモデルだった。しかし、現在の市場環境のまま生産・販売を開始した場合、将来的にさらなる損失拡大につながる可能性があると判断したという。

その結果、EV生産に向けて準備していた設備資産の除却や減損、開発中止に伴う費用が発生する見込みとなった。これに伴い、2026年3月期の業績予想も大幅に下方修正され、営業利益は従来予想の5500億円から、最大で5700億円の営業損失へと転落する見通しとなっている。

では、EV戦略の柱となるはずだった3モデルを中止したホンダは、今後どこへ向かうのか。

同社はEV投入を長期的には継続するものの、当面は需要の高いハイブリッド車を強化する方針だ。市場別では、日本や米国に加え、今後の成長が期待されるインド市場を重視し、次世代ハイブリッド車の投入やモデルラインアップの拡充、コスト競争力の強化を進めていくとしている。

ホンダは今回の戦略見直しについて「急激な事業環境の変化に柔軟に対応するため」と説明している。四輪事業の中長期戦略については、2026年5月にあらためて会見で発表される予定だ。

EV市場の成長が再び踊り場に入ったといわれる現在、トヨタ自動車をはじめ、多くのメーカーがハイブリッドを軸とした電動化戦略へとシフトしつつある。今回のホンダの決断も、その流れを象徴する動きといえるのかもしれない。

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