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タイでBEVの事故が多発! 多くのユーザーがBEVに慣れるまでは続くか?

タイでBEVの事故が多発! 多くのユーザーがBEVに慣れるまでは続くか?

この記事をまとめると

■タイではナンバー色で車両用途が明確に区分されている

■BEVは操作感の違いから新車事故が目立つ傾向にある

■保険料高騰や加入制限が普及の壁として浮上している

タイで目立つBEVの事故増加

 タイの首都バンコクの街角で通りを走るクルマを見ていると、日本と同じようにさまざまな色のナンバープレートをつけたクルマが走っている。調べてみると、白地に黒文字のプレートならば乗車定員7名までの自家用車となり、白地に緑文字が自家用貨物車、白地に青文字が乗車定員8名以上の自家用バンとなっているそうだ。タクシーやバスといった公共交通機関車両は黄色地となり、乗車定員などにより文字の色が変わっているとのこと。

 そして、赤字に黒文字という目立つプレートをつけたクルマも走っているのだが、これは買ったばかりの新車で正式なナンバープレートができるまでの仮ナンバーとなっている。この仮ナンバーをつけた車両について、現地の事情通が興味深い話をしてくれた。

 あくまでも自分の日常生活で見かける範囲での私見との前提となるが、赤ナンバー(仮ナンバー)をつけた、つまり買ったばかりのBEVの事故を多く見かけたり、仮ナンバーをつけている期間中にあちこち擦ったり、凹ませたりしているBEVを多く見かけるというのである。同じようなことがイギリスでも起きているという報道を目にしたことがある。

 BEVの事故率が高いということを調べてみると、ICE(内燃機関)車からBEVへ乗り換えたひとが、ICE車のつもりでアクセル操作などを行うことにより、発進加速がよいなどICE車との挙動の違いから事故が多発しているようだと報じていた。

 タイにおけるBEV普及率は、2025年上半期ですでに24.79%に達している。そうはいってもまだまだICE車からBEVへの乗り換えが多く、事故や傷だらけのBEVの新車をよく見かけるようだとも事情通は話してくれた。ボディの擦り傷やボディの凹みも車庫入れなどで発生したのではないかと思える箇所が目立っているとのことである。

 BEV自体に問題があるわけではなく、操る人間がBEVに慣れていないなかでの普及過渡期ならではの状況ともいえる。タイでも顕著なのだが、BEV普及率の高い中国などでも任意保険(とくに車両保険)にBEVが加入できなかったり、高額な保険料を徴収されるケースが出ている。3月下旬から4月上旬にかけて開催された第47回バンコクモーターショーにおいても、BEVを得意とする中国系ブランドを中心に、期限を区切って自動車保険の無料加入を販売特典のひとつとしているところが多数存在していた。

「タイではそもそも保険(任意保険)の加入率はそれほど高くない」と事情通は語ってくれた。新車で購入して乗っているひとの加入率はそれでも高いようなのだが、中古車などでマイカーを手に入れているひとの保険加入率は低いとのことであった。日本も最近は無保険車が目立っているようだが、それを鑑みて愛車を守るために保険に入ると、無保険車特約などが付加され保険料が上昇していくのはタイでも同じ流れのようである。

 日本のBEV普及率は3%強とタイに比べればほんのわずかなのだが、すでにBEVの車両保険料率はジワジワと上昇しているとの話もある。保険まで無料特典として用意するようになったタイの様子を見ていると、BEV販売ビジネスで利益をしっかり出していくことの難しさというものを感じてしまう。

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