
この記事をまとめると
■ランドクルーザーFJの名はFJ40への敬意とFreedom&Joyの思想を併せもつ
■FJクルーザーはレトロデザインと本格性能を融合した異色のクロカン車だった
■北米発のモデルながら日本でも長期販売されるなど独自の存在感を放った
”FJ”の名は受け継がれる
まもなくの登場がウワサされている、ランドクルーザーシリーズの末っ子ともいえるモデルのランドクルーザーFJ。この車名に与えられた「FJ」という文字、オフィシャルとしては開発コンセプトである“Freedom&Joy”の頭文字を採ったものとされているが、ランクルの人気を確固たるものとした往年の“FJ40”型ランドクルーザーの型式という意味も込められていることは間違いないだろう。
じつは過去にもトヨタは「FJ」を車名に冠したモデルを販売している。それが2006年に登場した「FJクルーザー」なるモデルである。
このFJクルーザーは前述のFJ40型ランドクルーザーをオマージュしつつ、現代の性能をプラスしたモデルとなっており、フロントマスクのデザインなどは完全にFJ40型を現代風に落とし込んだものとなっていた。
また後部ドアはフロントドアと逆方向に開く観音開きドアを採用しており、ピラーをドア側に内蔵したことでピラーレスの広い開口部を実現。使い勝手と見た目のインパクトを両立したスタイルを実現していたのである。
といっても見た目だけではなく、メカニズム的には当時のランドクルーザープラドなどに採用されていたラダーフレームや4WDシステム(2WD仕様もあり)、4リッターV6ガソリンエンジンなどが搭載されており、本格的な悪路走行も可能なものとなっていたほか、車内の操作系はグローブを装着したままでも操作しやすいサイズとなっていたり、内装は防水・防汚仕様となっていたりとクロスカントリーモデルとしての性能もしっかり有していた。
そんなFJクルーザーはもともと、FJ40型の人気がとくに高かった北米地域をメインに販売するために生まれたもので、コンセプトモデルの初出も2003年の北米国際オートショー。2006年からスタートした販売も当然北米地域のみとなっていた。
しかしその愛らしいルックスと高い走破性は、遠く離れた日本でも多くのユーザーのハートを鷲掴みし、デビュー当初から多くの車両が並行輸入という形で日本の地を踏むことになったのだ。そこでトヨタも急遽、日本仕様の開発をスタート。というのももともと北米地域向けに開発したモデルであり、左ハンドルのみの設計だったため、日本での販売に当たって右ハンドル仕様をいちから開発する必要があったのである。
そのため、正規で日本仕様が登場したのは2010年末となってしまったのだが、リヤゲートの開き方などは左ハンドル仕様と同じ左側にヒンジが備わるタイプのままであるなど、苦労の跡が見え隠れしていた。
ただ時代や流行に左右されにくいスタイルをもったFJクルーザーはロングセラーモデルとなり、メイン市場の北米での販売が2014年モデルで終了した後も、日本では2018年初頭まで販売が続けられたほか、海外の一部地域では2022年末まで販売が続けられたのだった。
