
この記事をまとめると
■リヤフェンダーのダクトは室内の空気を逃がし圧力を調整する重要な役割を担う
■見えない場所にもある機能パーツをあえて露出させるのがランクル70のデザイン思想だ
■新設のフロントフェンダー部はアドブルー注入口で使い勝手と実用性を向上させた
無骨な見た目は飾りじゃない
2023年に復刻されたランドクルーザー70は、現在オーダーすることさえ困難であり、一見の客では購入できないといわれるほど圧倒的な人気を誇っている。その理由として、細部においては現代的にアップデートしながら、基本は昔ながらのスタイルを守っていることが挙げられるだろう。
角ばったフォルムのランドクルーザー70のスタイリングにおいて、特徴的といえるディテールのひとつが、左右リヤフェンダーに置かれたダクトだ。いかにも無骨な樹脂製のダクトは、ランドクルーザー70のスタイリングには欠かせないアクセントとなっている。
このパーツ、純正部品では「クォータベンチレータ ダクト」と名付けられている。この手の専門用語では、末尾の「ー(音引き)」を省略する習慣があるので、一般的には「クォーターベンチレーターダクト」と呼ぶべきだろうか。
呼び名はどちらでも構わないが、その役割はキャビン内の空気の流れをコントロールすることにある。
たとえば、ドアを閉めると室内の圧力は高まってしまう。なんの対策もしていないと、圧力差によってドアが閉まりづらくなるので、空気を抜く必要がある。クォーターベンチレーターダクトは、そうした空気の出口となっているのだ。空調を使ったときにキャビン内に適切な空気の流れを生み出すためにも、このダクトは欠かせないアイテムとなっている。
もちろん、キャビン内における空気の流れを整えるダクトは、どんなクルマでも必要だ。多くの乗用車ではリヤバンパーを外すと、白や黒のダクトやフラップ状のパーツを見つけることができる。
つまり、デザインを工夫して隠すことも可能といえる。それをあえて“見せている”のは、ランドクルーザー70の伝統的デザインといえるだろう。むしろ、このダクトが露出していることが、ランクルのタフネスを表現しているといえるまでありそうだ。
