
この記事をまとめると
■店舗駐車場の目的外利用は無断駐車とみなされる
■一方で高額請求の看板があっても法的拘束力は限定的である
■トラブル回避のため短時間でも節度ある利用に留めるべきだ
「少しだけならいいだろう」はトラブルの元
コンビニやファミレスを利用したときに、駐車場はかなり埋まっているのに、店内はガラガラ。駐車しているドライバーはどこへ行ったの? といったケースは珍しくない。
本人としては、コンビニで買い物をしたついでに別の用事も済ませたいので、その間ちょっと駐車場を拝借とか、ちょっと人と会っている間だけ駐車して帰り際にコンビニで買い物をしていけばOK、と考えていたのかもしれないが、店舗の駐車場を買い物以外で利用すること=目的外利用は権利侵害とみなされ、いわゆる「無断駐車」になる。
店舗駐車場の目的外利用は、厳密にいえば刑事責任(建造物侵入罪)を問われる可能性があるが、現実的には刑法上の罪に該当する可能性は皆無に等しい。よほど長時間・悪質でなければ、私有地の目的外利用は民事上の問題になるので、警察が介入するリスクはほとんどない。
いっぽうで、民事上でも無断駐車によって店舗側に何らかの損害が生じていた場合は損害賠償請求が行われることは考えられるので、軽くは見ないことだ。最近は「無断駐車は1万円いただきます」といった看板を表示しているコンビニなどもよく見かけるし、実際、フロントガラスに無断駐車厳禁を警告する貼り紙を貼られた例も報告されている。
もっとも、これらの表示があったとしても、それに法的な支払い義務があるわけではない。民法上、店舗側が相手方に請求できるのは「実際に発生した損害」に限られているので、無断駐車をしたからといって1万円、2万円といった高額な賠償金を支払う必要はないからだ。とはいえ、地域の実情に合った合理的な損害額(例:周辺のコインパーキングの平均的な相場)は賠償を請求されても仕方がないので要注意。
店舗サイドとしては、訴えるにしても「実際の損害額」を説明、証明できなければ請求が認められないので法的措置をとるのは難しく、それゆえ無断駐車は法的問題というよりマナーの問題なのが現実的だが……。
それだけに、杓子定規で一律NGとはいわないが、混雑時は避ける、長時間は避ける、店舗で買い物はきちんと行う、といった最低限のマナーを守り、そのうえでもし店舗側から注意を受けたら誠実に対応することが重要。なにより根本的にトラブルを避けるには、店舗を利用する時間以外は店舗の駐車場を利用しないようにするのが最善だ。
