
セレナの使い勝手は日本にピッタリ!!
じつはすでに完売してしまったグランカングー・クルール。ベースモデルに対して420mmも長くなったことや、「彩り」を意味するカングーお馴染みのグレードであるクルールだったことも人気を後押ししたのだろう。サハラ砂漠の砂の色をイメージした外装色。ショートボディでもカタログモデルからは廃番となった未塗装バンパー。さらには日本専用に設定されたという観音開きのダブルバックドアもまた、日本のカングー好きにはたまらないアイテムだ。
スライドドアもベースモデルより長くなって乗降性が向上したほか、窓面積も広がって開放感が増していることも魅力的。ライバルであるシトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフター、フィアット・ドブロは、ロングボディでもスライドドアがショートボディと変わらないことを考えると、2列目の乗員のことを考えているところがグランカングーはかなりエライ!
そのうえでオールシーズンタイヤを標準装備したのだから……。日本のユーザーのことを考えた数々の秘策の結果、完売に至ったのだろう。今後も特別仕様車・限定車として随時導入予定と発表されているので、続報を待ちたい。
さて、そんなグランカングーに乗ってみると、1.3リッターターボ+7速DCTはトルクフルではないが爽快な乗り味。シャシーはドッシリと安定感高く駆け抜けるイメージで、ロングホイールベースを活かして高速巡航も苦にならない。また、乗用車ライクなドライビングポジションも操りやすい。2列目以降に座ると直立不動なポジションで、快適性はそこそこ……というのが正直な印象だが、欧州の商用車がベースのミニバンとなればそれも味か!?
全長4910mm、全幅1860mmと”デカングー”サイズだが、それを許せる環境ならオススメの1台と言えるだろう。
対するライバルとして今回持ち込んだのは、今年35周年を迎えた日産セレナ。それも最上級グレードのルキシオンだ。高速道路でハンズオフドライブが可能なプロパイロット2.0を採用。エンジンは発電機に徹して駆動はモーターで行うeパワーである。カングーとはなにもかもが真逆の世界観だ。
使い勝手の良いシートレイアウトはもちろん、ウインドウ部のみ開閉するデュアルバックドアによって、小さな荷物の出し入れもかなりお手軽。どのポジションに座ってもおもてなし度が高く、リラックスして移動できる。
さらに日本にピッタリなのはサイズ感。ベースモデルが5ナンバーサイズで、そこにエアロを装着して全幅が1715mmにはなっているが、いまの時代としては十分にコンパクト。タイトな道でも、すれ違いをスイスイこなせるところがイイ。eパワーも電動車ならではの加速の滑らかさと、アクセルでほぼすべての領域において加減速を調整できるe-Pedal Stepの使い勝手も最高だ。
さすが日本のことを考え抜いたミニバン。パパ的にはコッチかな?
●試乗&リポート
橋本洋平&まるも亜希子
日産セレナとルノー・グランカングーと橋本洋平さんとまるも亜希子さん画像はこちら
かつてはメルセデス・ベンツVクラスやエルグランドを所有するなど、じつは意外と(⁉ )ミニバン好きのハッシー&まるも夫婦。お子さん+ワンコと暮らすおふたりが、今回はクルマ好き&お父さん/お母さんの立場から各車の仕上がりをチェック‼
※本記事は雑誌「CARトップ2026年5月号」の記事を再構成して掲載しております
