
そもそも道路標識は4つに分類されている
日本国内で掲示されている道路標識は、主に4つの種類に分けられている。まず目的地・通過地の方向や距離、道路上の位置を示す「案内標識」、道路上における警戒や危険を周囲に知らせる「警戒標識」、車両や歩行者に対して禁止行為や規制などを知らせる「規制標識」、道路を通行する上で守るべき事項を伝える「指示標識」の4つだ。
そこに付随する条件(例えば特定の日時や特定の車両)を補足する「補助標識」も通行者にとっては重要な情報のひとつとなっている。
しかし厄介なのは、これら標識の管理者が若干異なっていること、案内標識と警戒標識は「道路管理者(国や地方自治体の担当機関)」だが、規制標識や指示標識は「道路管理者」だけでなく「公安委員会(いわゆる各都道府県の警察)」との分担となっている。道路標識については、インターネット上に都道府県ごとに、設置要望や意見等を募る場が開設されているため、気になる人は一度お住まいの地域のサイトで確認したい。
ベテランでも間違える可能性がある標識も存在する
教習所時代にある一定の道路標識についての知識は身についていて当然であるが、一部の道路標識は法改正により廃止されているものや、特定の地域にしか掲示されていないものが存在するため、ベテランドライバーでも標識を認知しても意味を知っているかどうかを問われる標識もある。
たとえば警告標識に該当している「その他の危険」という標識は、進行中の道路上に何かしらの安全運転を脅かす事象が起こる場所であるという意味で設置されている。しかし、この標識は大抵の警戒標識で済んでしまうため、滅多に見ることは少ない標識なので、土地勘のない人が標識を確認しても、びっくりマークにしかとらえられない可能性が大いにある。
ほかにも2015年から設置数を伸ばしている「環状の交差点における右回り通行」という標識は、環状交差点の付近に設置されている。環状交差点自体は、2025年度には41都道府県、176カ所に大幅に増加した。しかし、設置されていない地域の出身者が見た場合、標識の意味を理解することができないドライバーは一定数存在するはずだ。
また、法改正によって使われなくなった標識や新たに増加している標識も存在する。例えば「並走可」という標識は、普通自転車がほかの普通自転車と並進することができる道に設置されていたが、2015年6月1日の法改正によって標識自体はもう公道では見られない。
レアな標識が続々登場
道路標識は、運転免許証を取得している人が見てわかるように示すことを重視しているが、よくよく見てみると矢印の形状や色が異なるだけで意味合いが異なる道路標識がいくつか存在している。
例えば、「歩行者横断禁止」と「歩行者通行止め」。よく見るとデザインは似ているが、「歩行者横断禁止」は基本的に道幅が広く交通量も多い道路で、かつ横断歩道もしくは横断歩道橋同士の間になっている部分に設置される。
「歩行者通行止め」は歩道のない立体交差、自動車専用のバイパス道の入り口など設置場所が異なるため、そこまで混乱することなく運転者は認識できるはずだ。
一方で、「一方通行」と「左折可」はどうだろうか。矢印の向きは基本同じだが、色味が青地か白地でしか違いを認識できない。
ただ青地の「一方通行」は標識より先の道路では矢印の方向しか通行できないのに対して、白地の「左折可」は、交差点などで信号に関わらず左折できるという意味合いがある。ただし、厳密には「左折可」は標示板といい、正式には道路標識に属していないことも覚えておいていただきたい。
こういった見た目は似ていても、その意味は異なっている標識も存在していることに注意して街を歩いてみるのも新しい発見につながる。
※本記事は雑誌「CARトップ2026年3月号」の記事を再構成して掲載しております
