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距離が伸びなきゃクルマは長持ち……は勘違い! チョイ乗りに1週間放置がクルマの寿命を削っていた (2/2ページ)

距離が伸びなきゃクルマは長持ち……は勘違い! チョイ乗りに1週間放置がクルマの寿命を削っていた

「劣化させたくないから走らない」の大カン違い

 まわりを見ると、高齢でもいつも元気で若々しい人がいるかと思えば、不健康で病気がち、見た目も実年齢よりかなり老けて見える人もいる。もちろん、生まれつきの体質や遺伝、あるいは疾病などとも無関係ではないだろう。しかし、定期的に健康診断を受け、日頃から運動を欠かさず、食事などに気を遣い、健康的な生活を送っている人と、そうでない人を比べれば、どちらが老化が早く、寿命が短いかは論じるまでもない。

 クルマもまったく同じことが言えるはずだ。ろくにメンテナンスもせず、不適切な扱いや運転を繰り返していれば短期間で劣化が進み、短命は避けられないだろう。

 まず、多くの人がカン違いしているのが、できるだけ使わなければ=走らなければ、という考え方だ。

 依然、クルマを売却する際の査定額が、走行距離の少ないクルマほど有利な傾向にあることも、こうした誤解を生んでいる一因かもしれないが、クルマはオブジェではない。さまざまな箇所で複数の部品を組み合わせて作動させる、あくまでも”機械”だ。長期間動かさない状態が続けば、至る場所に不具合を生じるのも無理はない。

 よく「人が生活していない家屋は室内の空気の循環がないため、カビなどが増殖しやすく劣化が早い」という話を聞くが、感覚的に近いかもしれない。

シリンダー内に傷を刻む”ドライスタート”

 たとえば、クルマの心臓部であるエンジンは、およそ1万点にも及ぶ金属部品で構成された精密機械。すぐれた潤滑性能などを持つエンジンオイルは必要不可欠だ。

 ところが、エンジンを動かさない期間がしばらく続くと、部品と部品とのあいだに形成されていたオイルの被膜(油膜)が落ち切ってしまう。とくにシリンダー内は深刻で、その状態でエンジンを動かせばピストンの上下動で内壁が摩耗。圧縮漏れを引き起こす。”ドライスタート”と呼ばれる行為で、同様のことはカムシャフトやバルブまわりでも起こる。「エンジンの寿命を縮める原因の約8割」と言われ、油膜が落ち切るのは「およそ1週間」とも。

 同様のことは、歯車をはじめ、多数の金属製部品で構成されているトランスミッションやデフでも起こると考えていい。

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