
この記事をまとめると
■高い信頼性を誇る日本車は海外で長く愛され独自の文化へ発展した
■映画やゲームの影響でJDMや日本のスポーツカーへの憧れが世界に広がった
■軽自動車や大黒PAなど日本独自の環境も海外から注目を集めている
日本のクルマ文化が海外で大人気
海外の自動車メディアやSNSを眺めていると、ここ最近は妙に新鮮な光景に出くわします。彼らは、日本の過酷な交通環境を何十万キロも耐え抜いたタフな国産車に畏敬の念を抱き、私たちが「狭い道路事情に合わせた妥協点」として生み出した軽自動車の機能美に驚嘆、そして1990年代のスポーツカーをまるで美術品のように崇めているのです。
日本人にとっての「日常の道具」が、海の向こうでは「至高のカルチャー」として熱狂的に迎えられているという価値観の逆転は、一体どこから生まれてくるのでしょうか。資源もない極東の島国で、なぜこれほど世界を魅了する自動車カルチャーが完成したのか。その背景をちょっぴり紐解いてみましょう。
まずベースにあるのは、いうまでもなく日本車の圧倒的な品質かと。海外の過酷な環境において、「10万キロ、20万キロ走ってもノートラブルで、メンテナンスもしやすい」という信頼性は、彼らにとって驚異的以外の何物でもありません。しかしながら、世界の人々は単に「便利な移動手段」として日本車を高く評価しているだけではないかもしれません。
壊れないからこそ、長く乗れる。長く乗るほどに、まるで相棒のような愛着が湧いてくる。この道具への絶対的な信頼がベースにあるからこそ、「このクルマをもっと自分好みに仕上げたい」「長く大切に乗り続けたい」という、カルチャーとしての第一歩に繋がっているのではないでしょうか。真面目につくられた工業製品が、国境を越えて愛着という感情を生んでいる。これって、同じ日本人として少し誇らしい気もちになりますよね。
その信頼性という土台の上で、熱狂を一気に爆発させたのがメディアの力でしょう。映画『ワイルド・スピード』や『頭文字D』、そしてゲーム『グランツーリスモ』。かつて私たちがハリウッド映画に出てくるアメ車や欧州のスーパーカーに憧れたように、いま海外の若い世代は、スクリーンの向こうで夜の首都高や峠道を駆け抜けるGT-Rやスープラ、RX-7といった日本のスポーツカーに目を輝かせているのです。いわゆる「JDM(日本国内市場向け仕様)」への強烈な憧れというやつですね。
