
この記事をまとめると
■インドネシアでランドクルーザー300のハイブリッドモデルが発表された
■ランドクルーザー300は高級車だが似たようなスペックのSUVが現地には多数存在する
■BEV人気が高いインドネシアにおいて「HEVはトヨタ」とアピールする狙いがある
インドネシアではハイブリッドのSUVが人気に
2026年7月30日から8月9日の会期で開催された、GIIAS2026(ガイキンド・国際・オートショー2026)の開幕に先立ってメディア向けに先行公開されたプレスデーにおけるプレスカンファレンスにて、トヨタはランドクルーザー300(以下ランクル300)のハイブリッド仕様車をインドネシア市場で発表した。3.5リッターV6ターボエンジンをベースとしており、最高出力は452馬力とされている。インドネシアではそれまでもディーゼルエンジン搭載車がラインアップされていたので、HEV(ハイブリッド車)がこのタイミングで追加されたことになる。
ジャカルタ市内を歩いていると、日本よりも多いのではないかというほど今までもランクル300を見かけることができた。VX-R HEVのインドネシア価格は27億1600万ルピア(約2427万円)。この価格を聞いてわかるように、日本でも高価なランクル300を手にできる人は限られるといえるが、インドネシアではそのレベルがはるかにアップ。政府高官や超富裕層など、VIPに限定されると見てよいだろう。ただ高額なだけではなく、ランクルブランドとしてのその性能も高く評価されており、インドネシアのVIPに愛用されるランクル300にはライバルは存在しないといえる。
しかし、車両価格はだいたい半分で、さらにサイズだけ見ればランクル300に近いモデルも、インドネシアには存在している。
韓国のヒョンデ・パリセード・ハイブリッド(車両価格は11億3400万ルピア/約1013万円)と中国のGWM(長城汽車)タンク500 HEV(車両価格12億800万ルピア/約1079万円)がそれである。パリセードはインドネシアにおいて2025年6月に大幅改良モデルを発表するのと同時に、HEVのみのラインアップとしている。2026年2月に訪れたときより、今回はジャカルタ市内の街角でよく見かけるようになっていた。
タンク500はディーゼルエンジン搭載車もラインアップしており、インドネシア全土で見ればディーゼルエンジン搭載車のほうがウケがよく、販売台数を伸ばしているといわれている。
パリセードの動きは販売促進を都市部に絞った動きのように見える。インドネシアではICE(内燃機関)車のほか、BEV(バッテリー電気自動車)も日本の4倍近く売れており、ここにきてHEVも注目を浴びている。車名別でのHEV販売トップ10ランキングを見ると、日本車(なかでもトヨタ車)が圧倒的強さを見せているのだが、パリセードや同じくヒョンデのミドルSUVとなるサンタフェ、そして中国チェリー(奇瑞)系モデルなどもランクインすることもあるようだ。
トヨタはインドネシアでも純ICE、HEV、BEVとマルチパスウェイを進めている。今回のランクル300もマルチパスウェイを進めるなかのひとつとの地元報道もある。
インドネシアではトヨタブランドのフラッグシップモデルであるランクル300にもHEVを設定することで、マルチパスウェイの動きをより強調しようとしているのかもしれない。中国車や韓国車の動き(とくに中国車はHEV設定に熱心)に「HEVはやっぱりトヨタだぞ」とくさびを打つ意味でも、非常にインパクトのある動きと見ている。
