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国産メーカーが日本のショーに展示するコンセプトカーはなぜ左ハンドル? 決して日本軽視ではない裏側にある戦略 (2/2ページ)

国産メーカーが日本のショーに展示するコンセプトカーはなぜ左ハンドル? 決して日本軽視ではない裏側にある戦略

この記事をまとめると

■モーターショーではコンセプトカーが展示されている

■コンセプトカーの多くは左ハンドルを採用している

■グローバル展開を視野に入れて左ハンドルとなっている

コンセプトカーはなぜどれも左ハンドル?

 ジャパンモビリティショーや東京オートサロンといった国内の自動車イベント会場で公開される数々の国内自動車メーカーの近未来的なコンセプトカーたち。その運転席をのぞき込むと、ステアリングホイールが右側ではなく左側にあるのに違和感を覚えたことはないだろうか。1台や2台ではない。会場を1周してみても、フロントガラス越しに見えるステアリングは左に据えられているものが目立つ。

「日本のメーカーなのに、なぜどれもこれも左ハンドルなのか」。そう首をかしげた読者もいるのではないだろうか。この現象の裏には、コンセプトカーという存在そのものの成り立ちと、自動車メーカーを取り巻く世界市場の構造が横たわっている。以下、その理由を説明しよう。

<コンセプトカーは「1台限りの実験車」で量産とは別世界の存在だ>

 そもそもコンセプトカーには、量産を前提としない1台限り、あるいはごく少数の手作り車両も多い。デザイナーやエンジニアが次世代の技術やデザインを世に問うための「移動する試作室」であり、そのままの姿で工場のラインに乗るとは限らない。

 そのコンセプトカーのハンドルが左に置かれる理由のひとつとして考えられるのが、自動車メーカーがEV(電気自動車)を含む新型車を世界市場へ展開することを想定して企画するケースの存在だ。米国、中国、欧州大陸部など主要市場の多くは右側通行であり、一般に左ハンドル車が販売される。左側通行を採用する国・地域、つまり右ハンドルを使用するのは、世界全体で見れば少数派だ。

 世界各国のモーターショーでお披露目されるからといって、開催地ごとに右ハンドル車と左ハンドル車を作りわければ、製作費も輸送計画も膨らむ。ステアリングホイールの位置を変えるだけでも、ステアリング機構、ペダル、インストルメントパネル、空調、配線など、複数の部品やレイアウトに左右仕様の違いが生じるのだ。メーカーも展示が終われば役目を終えることが多い1台のためだけに、この二重の開発に手間とコストをかけるほど余裕があるわけではない。

 次世代のEVやモビリティを世界の主要市場に問う1台であればなおのこと、開発の基準を、自国仕様の右ハンドルではなく市場規模の大きい左ハンドルとしても何ら不思議なことではない。

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