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最新EVになぜ「古いシフトノブ」? スズキ新型「eSKY」開発者に直撃してわかったユーザー第一主義 (1/2ページ)

最新EVになぜ「古いシフトノブ」? スズキ新型「eSKY」開発者に直撃してわかったユーザー第一主義

この記事をまとめると

■スズキが初の軽EV「eSKY」を発表した

■軽EVで最安値となる価格を実現している

■気になるパーツに隠された裏話などを開発担当者に直撃した

「eSKY」の秘密を大解剖!

 2023年のジャパンモビリティショーで発表されたeWX、同じく2025年のジャパンモビリティショーで発表されたビジョンe-Skyは、スズキが今後展開する予定とした軽EVのコンセプトモデルということで、多くの来場者の注目を集めた。

 そんなスズキの意欲作である軽EVが、10月6日、ついに「eSKY」として正式発表された。テレビCMも数日前から放映されていたので、気になっていた人も少なくないだろう。価格は「A」という最廉価モデルであれば、驚異の212万円という低価格も大きなトピックで、ここにEV専用の補助金が入ることを加味すると、現在における軽EV最安モデルということになる。

 発表会では、スズキで代表取締役を務める鈴木俊宏社長が「軽自動車の価値をEVでも体感してもらいたいという想いで作りました。軽自動車とともにある日々の生活を長年見つめ続けてきたスズキだからできた意欲作です。スズキらしい1台に仕上がったeSKY、ご期待ください」と語っただけに、相当な熱意がこのクルマに込められている。

 さて、そんな「eSKY」であるが、じつは少し前にメディア向けのプロトタイプ試乗会が行われており、自動車雑誌や各WEBメディアでは、その模様が掲載されている。そして、それらの記事に対するコメントでかなり多かったのが、「なんでEVなのに商用車みたいなシフトノブなんだ!?」という声。

 たしかにこの「eSKY」、液晶メーターや最新のスズキ車に使われるステアリングなど、新しい装備が目立つのだが、中央に堂々と鎮座するシフトノブだけはどうも野暮ったい。これが廉価モデルのガソリン軽自動車であればいいのだが、「eSKY」は最新のEV車両だ。違和感をもたないほうが無理って話。

 というわけで、今回は「eSKY」に隠された秘密を、開発関係者に直撃してみた。そこには「なるほど」がたくさん隠されていたのだ。

 まず、最初の話題として前述したシフトノブについて、「なんでEVなのに、こんなオールドタイプなシフトノブなんですか?」と聞いてみた。すると、なんともスズキらしい答えが返ってきた。

「これはですね。ガソリン車からEVに乗り換えた人が違和感なく使えるようにしているんです。スズキのお客さまは軽から軽へ乗り換えることも珍しくありません。そういった方たちが急にEVに乗って混乱することなく動かせるよう、あえてこのパーツにしました」とのこと。

「シフト操作なんか迷うか?」と一瞬思ったが、これがこの仕事をしている上でよくない点。最新のクルマばかり触れているので、最新が常識とつい勘違いしてしまうことも少なくない。

 実際、スズキではこの「eSKY」を開発する際、他社のEVを何台ももってきたそう。そして多くの開発陣が、「これどうやって動かすんだ!?」となったという。「これじゃいかん」となった結果、こういった従来のクルマと同じシフトノブの採用に至ったとのこと。「EV=スペシャルなクルマ」ではなく、日々の生活に寄り添う、「EVである前に軽自動車である」という、芯を明確にしたコンセプトとスズキの意地が、この「eSKY」には宿っているのだ。

 なお、ちょっとオタク的ポイントを入れると、このシフトノブはソリオなどと共通とのこと。ただし、「eSKY」の構造はシフトバイワイヤなので、あくまでガワだけが流用となっている。シフトノブ以外もパーツを共用することでコストカットに繋げているのもスズキ流。ステアリングなどもほかのスズキ車と同じ形状だ。

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