
※本記事は雑誌「CARトップ2026年10月号」の記事を再構成して掲載しています
日本一売れているN-BOXが3年ぶりにリファインを実施
新車販売台数5年連続ナンバーワン(登録車含む)。軽自動車だけでみれば、11年連続で首位を獲得してきたN-BOX。そんな現行型が7月17日にマイナーチェンジを受けた。振り返れば発売は2023年10月だったから、およそ3年ぶりのリファインである。
今回はそのN-BOXのよさとは何かをはっきりさせようと、ライバルとなるルークスとデリカミニとともに見ていくことにする。ちなみにこの2台の月間新車販売台数を足したとしてもN-BOXの半分くらいだが、新鮮度は上。果たしてどんな違いを見せるのか?
今回撮影に持ち込んだN-BOXは、シリーズ中でもっとも変化幅が大きかったと思えるCUSTOMグレードだ。まずフロントマスクのクロームメッキの使用範囲を大幅に拡大し、末広がりになった。これまではCUSTOMという名前の割には他社のカスタム系グレードに対してやや”オラつき”が足りなかったが、これでようやく追いついたか? クロームメッキ上部にはアクセサリーLEDがデイライトとともに一直線に走っているところも存在感につながる。一方、スクエア形状のフォグも下部に配し、安定感も備わった。
テールまわりはCUSTOM専用のコンビネーションランプを装備するとともにバンパーをボディ同色に変更。テールゲートガーニッシュとロアにメッキ加飾を施すなど、迫力を増してきた。
インテリアはブラックにまとめられているところがCUSTOMらしさ。イルミネーションはナイトブルーになり、クールな印象を与えている。ただ、それ以外は基本的に変わらない。ナビはやや突出した印象が相変わらず、物理ボタンも多めだ。だが、使ってみると意外とコレが使いやすい。走行中でもブラインドタッチがしやすいのだ。
また運転支援として役立つカメラボタンはワイパーレバー先端にあり、これまた使いたいときに即座に起動できるところが嬉しい。唯一残念に感じたのはリヤシート用の空調吹き出し口やサーキュレーターがほしかったかな、というくらいだ。
N-BOXが走りの質感でライバルに差を見せつける
走ればフラットライドで快適性はしっかりと保たれている。ロールスピードも程よく抑え込まれ、グラリとこないところも好感触だ。ステアリングの手応えも程よく反力があり頼り甲斐があるところもいい。安定感はこの手のクルマとして申し分ない。また、トルクも低速からしっかりと出ていて、低回転でグッと加速していく。エンジン回転をむやみに上げず、さらにターボ仕様はドアまわりやルーフライニングにも遮音対策バッチリなため、静粛性に優れる。飛び道具はないが王者たる仕上がりだ。
けれどもルークスだって負けていない。というよりむしろ統一感あるデザインやスッキリとしたインテリアは超えている部分が多いようにも思えてくる。後席のためにサーキュレーターは備えられているし、後席は前後スライドと無段階リクライニングとなかなかの居住性があるのだから。
走れば硬質なシャシーがしっかりと安定して走らせてくれるが、乗り味はやや粗めか。エンジンは加速を求めるとCVTが回転を跳ね上げてしまうのが残念。カメラではさまざまな画角が選べるが、選択肢が多すぎるがゆえに出したい画面に到達するまでに時間がかかるのが惜しい。
デリカミニもその兄弟車だから基本的には同様。走りで違っているのはタイヤの偏平率を55から60(ともに15インチ165サイズ)にしてタイヤ外径を増すことで車高アップしているところがポイント。ゆったりとした乗り味で、オンロードもそこそこ走ってくれるが、緊急回避的な動きにはロールスピードが速く若干怖さがある。
けど、デリカらしい骨太なルックスがあるなら許せる範囲内かもしれない。ほどよく遊んでいる、そんな感覚だった。
※本記事は雑誌「CARトップ2026年10月号」の記事を再構成して掲載しています
