
この記事をまとめると
■2026年はWRCやMotoGPで日本人ドライバーが優勝した
■F1ではいままでの歴史で日本人の最高位は3位までだ
■頭のネジが飛んでいるようなドライバーが少ないのが背景にあるかもしれない
F1でなかなか日本人が勝てない理由
今年=2026年は、WRCの第3戦、サファリ・ラリー・ケニアで勝田貴元が勝って、34年ぶりの日本人優勝を達成。勝田は第4戦クロアチア・ラリーでも優勝し、日本人初WRC2連勝の快挙を成し遂げた。二輪のMotoGPでも第10戦オランダGPで小椋 藍が、最高峰クラスで22年ぶりの日本人優勝を達成!
ラリーでもバイクでも日本人選手が活躍しているのに、一方、F1ではウイナーはおろか、歴代最高位が3位で、2026年シーズンはレギュラードライバーすらいなくなってしまった……。ただ、リザーブとして控えていた角田裕毅が、アイザック・ハジャーの負傷代役としてレーシングブルズからオランダGP(11位)、イタリアGP(10位・1pt獲得)、スペインGP(14位)の3戦にスポット参戦。同じくリザーブの平川 亮がハースF1からメキシコGPに出走(10位・1pt獲得)した(編集部注:本稿執筆後の第19戦メキシコGPに平川 亮は出走し10位・1pt獲得)。しかしなぜ、日本人ドライバーは、F1で勝つことができないのか?
ここから独断と偏見でいわせていただければ、日本のレース界が「いい子」を求めすぎているからではないだろうか?
もともとレーシングの世界なんて、頭のネジが1本や2本、ぶっ飛んでいる人しか活躍できないはずだ。それなのに、スポンサーにも受けがよく、大企業である自動車メーカーの重鎮にも気に入られなければならないとなると、どうしたって人間が小粒になり、頭のネジはぶっ飛んでいるどころか、緩んでいることすら許されない。一方、F1界で性格がいいのにワールドチャンピオンになれたのは、ジェンソン・バトンとランド・ノリスぐらいといわれている。
彼らはまさに例外で、多くは全世界に車載映像とそのコメントが放映されているにもかかわらず、平気でFワード(放送禁止用語)を連発するようなドライバーが多いのである。そして彼らはそれなりの成績を残している。そのことを考えると、お上品で、いい子では、なかなか頭角を現せないのではないだろうか?
その点、ラリー界や二輪のレース界は、日本の四輪のレース界に比べれば、ゆるくて開放的(私見)なので、まだ日本人ドライバー、ライダーにもチャンスがあるが、レース界は”大企業病”に冒されているので望みが薄い。
”大企業病”とは、低賃金や長時間の残業をいとわず、英語やAIが使えて、会社からの理不尽な辞令にも文句をいわない、日本的な「グローバル人材」を重宝する流れのこと。加えて、均質的な人材を強く望むのも日本的システムの特徴で、そうした価値観とレースの世界は相性が悪いとしかいいようがない。
とはいえ、Eスポーツや、話題のGRカートといった、これまでになかったゲート(入口)も出てきたので、そちらでもっとゆるゆると、おおらかに、ドライバーを育てていければ、「群れから抜け出せる」=F1でトップを争えるドライバーも出てくると思う。そこに期待したいところだが、はたして?
