WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

日本のモータースポーツの歴史を作ってきたドライバーがスロットカーで全開!?

日本のモータースポーツの歴史を作ってきたドライバーがスロットカーで全開!?

スロットカーで本気でバトルを繰り広げる!

 2月6日土曜日、北新横浜駅にほど近い、知る人ぞ知るバンプロ。スロットカーの総本山ともいえるあの「BANPRO」である。そこで、スロットカー大会が行なわれた。行なわれただけなら驚かないが、参加者が、ビックリしないわけにはいかない顔ぶれだったのである。予選順位を見ると、3位の片桐昌夫、4位の寺田陽次郎、5位に津々見友彦、6位に戸谷千代三、7位柳田春人、8位高橋晴邦、9位鮒子田寛、10位関谷正徳、11位多賀弘明、12位脇阪寿一である。日本モーターレーシングの歴史を作ってきたそうそうたるドライバーの面々は、全部ホンモノである!!

片桐昌夫、脇阪寿一、高橋晴邦、柳田春人などの顔が見える

 通常、スロットカーは、ホンモノのレースができない子供や大人が、憧れてやるものがだが、年に一度、そのホンモノに参加していたドライバーが集まって、スロットカーレースに講じるのだった。題して、「レジェンドドライバー・スロットカーレース大会」である。

今年で9回目を迎えるこの大会は、幹事が、トヨタワークスドライバーにして、現在レーシング・コンストラクター「童夢」の鮒子田寛副社長という仰天ぶりだ。さらに、長谷見昌弘、大久保力、久保田洋史、ラリー界からは竹平素信というそうそうたるメンバーが集結して、童心に戻って、だけでなく、マジで大人げなくスロットカーを楽しむのであった。元はといえば、会場であるバンプロ代表の伴野正之社長の呼びかけで、MFC(Modelcar Racing Fan Club)が実働部隊として、中にはスクラッチメイドを含むマシンが用意され、1970年代に一斉を風靡した“富士グランチャンピオン・シリーズ”通称“グラチャン”の参戦ドライバーを集めて始まった。参戦ドライバーは、北野元、長谷見昌弘、鮒子田寛、高橋晴邦、関谷正徳、舘信秀、鈴木亜久里など、そうそうたるメンバーで話題を呼んだが、その後、参加できるドライバーの枠をさらに深く広くし、レジェンドドライバーが集まる「年に一度の夢のようなレース」として歴史を刻んでいる。今年用意された縁のマシンは例えば、津々見友彦には赤いチュードル・カレラ、鮒子田寛にはデサント・シェブロン、柳田春人といえばZ、という具合。

それぞれのレジェンドに、縁のマシンが用意される。赤いチュードル・カレラは津々見友彦さん、デサント・シェブロンの鮒子田寛さん、Zの柳田さんという具合

 ホンモノが、スケールモデルを真剣なまなざしで走らせる。基本が非日常空間であるサーキットが、さらに一段非日常になって、年に一度、北新横浜に展開した、ということだ。主催者たちのノリも、参加者のノリも、モーターレーシングの核心をついた馬鹿馬鹿しくも素晴しい空間を産むのである。

初出場の脇阪寿一のマジ顔

 来年も、2月頃に第10回が行なわれる予定。いまからスケジュールを空けておいて、見物することを強くオススメする。お勧めする理由は、スロットカーが、実は本当のレースに大いに役立つからだ。その理由について、次回にお伝えしたい。
(写真:山口正己)
2016『Gold Star Drivers Slot Car Race』の様子は、BANPROホームページのこちらから。

〈クリックすると写真が大きくなります〉

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了