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決断を下した開発者に直撃! スバルWRX STIがインプレッサを名乗らなくなった理由 (1/2ページ)

決断を下した開発者に直撃! スバルWRX STIがインプレッサを名乗らなくなった理由

WRXの別格感が強まり一括りにすることが難しくなった

 現在、「インプレッサ」と「WRX」はそれぞれ独立した別のクルマとして販売されているが、現行型WRXのことを「インプレッサ」あるいは「インプ」と呼ぶ人はいまも多い。WRXはデビューしてから18年間も「インプレッサWRX」として販売されていたから、車名がわかれてからも「WRX=インプレッサ」と認識し続ける人が多いのは当然だろう。

「WRX」から「インプレッサ」の名がなくなったのは、2010年の7月。3代目WRXのマイナーチェンジでWRXにセダンボディが追加された(復活した)タイミングで、WRXのカタログからインプレッサの名がシレッと消えている。メーカーとしても、WRXとインプレッサをわけることをとくにアピールしなかったので、かなり熱心なマニアでなければ気がつかない変更だった。

 歴史を簡単に紐解くと、インプレッサというモデルが誕生したのは1992年。そのトップスポーツグレードとして設定されたのがインプレッサWRXだ。WRXの下にはNAの1.5~1.8リッターを搭載する実用グレードを展開。WRCにも参戦するハードな高性能車から、100万円そこそこから買えるエントリーモデルまで、幅広いラインアップを持つというのが歴代インプレッサの特徴だった。基本的には同じボディに搭載するエンジン違いでグレードをわけるのは、ドイツ車的な手法ともいえる。

 そんなインプレッサシリーズも、つねに一番人気で注目度も高いWRXの「別格感」が世代ごとに強まるにつれて、すべてを一括りにするのは無理を感じさせるようになった。3代目モデルでは、WRXとそれ以外のグレードの性能や価格の格差がさらに広がり、内外装はもちろん、メカニズム的にも共通する部分が少なくなったことから、社内で「インプレッサとWRXは名前をわけるべき」という議論が活発化する。実際、3代目モデルからは、WRXとそれ以外のグレードは開発チームも別々にわかれるようになっていた。

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