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ただ座れるだけじゃダメ! オトナでも後席が本当に使える軽自動車4選 (2/2ページ)

ただ座れるだけじゃダメ! オトナでも後席が本当に使える軽自動車4選

椅子感覚の自然な姿勢で座れる高齢者にオススメのシートも!

 小さな軽自動車の後席のかけ心地に過大な期待を寄せるのは間違い? たしかに軽自動車の多くは前席優先のパッケージだった時代もあったが、スーパーハイト系やハイトワゴン系といった、背の高い軽自動車が主流になってからは、軽自動車でも後席の重要度が増し、だからこそ、後席に赤ちゃんを乗せるような子育て世代に絶大なる信頼を得ているのだ。

 では、軽自動車の後席を諦めずに!?済むクルマの条件とは、どんなものだろうか。まずは空間だ。いかにシートのかけ心地が良くても、頭上、足もとが狭く、閉鎖感があれば、快適とは言えない。

 そしてプロの目線で見れば、シートの座面が長いほうが、太ももの密着度が高まり、たとえば公園のベンチに座っているような座面の短いシートより快適だ。そしてかなり重要なのが、フロアからシート座面までの高さ。ここが低いと、いわゆる体育座りのようになり、腰だけで体重を支えるため、長時間の着座では疲れがち。その点では、天井の高いクルマのほうが、シートを高くセットしやすく、結果的に椅子感覚の自然な着座姿勢になり、乗り降りもしやすくなるのである。

 また、シート下に燃料タンクの出っ張りがあると足が引けず、不自然な着座姿勢になり、降車時、立ち上がりにくくなる。いすに座った状態で、足を投げ出した状態だと、立ち上がれないのと同じ理屈である。

 そうした点を考慮すると、やはりスーパーハイト系、ハイトワゴン系の軽自動車が有利だ。

 中でも2009年から2014年まで製造された、ダイハツ・タントのリヤヒンジドアモデルの「タント・エグゼ」は、大人のタント、軽にくつろぎという革新……というキャッチフレーズで登場しただけに、シートにも徹底的にこだわった1台だった。

 シートは「グラマラスシート」と呼ばれ、十分なシートの厚みが与えられ、後席を含む全席で座り心地のよさをアピールしていた。シートのフロアからの高さも約15mm高められていたから(室内高は20mmUP)、シートそのもののかけ心地の良さに加え、乗り降りのしやすさという点でも(両側スライドドアには敵わないにせよ)、魅力的だったというわけだ。今では中古車でしか手に入らないが、大人のスーパーハイト系軽自動車を望むなら、探してみる価値はありそうだ。

1)ダイハツ・タント

 現在、新車で手に入る軽自動車のなかで、後席の乗り心地(居心地)に優れているのは、やはりスーパーハイト系のダイハツ・タントだ。

 先代モデルの後席のかけ心地がイマイチだったことから、後席のかけ心地にこだわり、ふんわりとしたソファ感覚とやや前上がりの座面(欧州車の後席もそう)によって、太もも部分のサポート性は良好。しかも、フロアからシート座面の高さは約360mmと高く(先代は330mm)、椅子感覚の自然な姿勢で座れ、立ち上がりやすさも文句なし。足腰が弱ったシニアにもうってつけの後席と言える。

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