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セダン&ステーションワゴンのよさはこのクルマを見ればわかる! ミディアムクラスのベンチマーク「メルセデス・ベンツEクラス」の魅力とは (2/2ページ)

セダン&ステーションワゴンのよさはこのクルマを見ればわかる! ミディアムクラスのベンチマーク「メルセデス・ベンツEクラス」の魅力とは

この記事をまとめると

■メルセデス・ベンツのラインアップの根幹を成すモデルのひとつがEクラス

■初代から現行モデルとなる5代目Eクラスを振り返る

■フォーマルさや走りの良さなどセダン&ステーションワゴンの価値を示し続けている

世界中の自動車メーカーのお手本メルセデス・ベンツEクラス

 メルセデス・ベンツEクラスは、数あるモデルのなかでも特別なサルーンと位置づけられています。それはユーザーのみならず世界中の自動車メーカーからも同様。そんな一目置かれるEクラスとはどのようなクルマなのかを紹介していきましょう。

メルセデス・ベンツEクラスとは?

 日本国内だけでも30車種以上のラインアップを誇るメルセデス・ベンツ。SUVに人気が集まりがちですが、Sクラス、Cクラスとともに同社の根幹をなすモデルがEクラスです。モデルチェンジが行われるたびに世界中のメーカーから注目を集めるEクラスはミディアムサルーンにおけるベンチマークといえるでしょう。

 Eクラスは1985年にデビュー(発売当時はMクラスと総称)したW124型が初代となりますが、第二次大戦後に登場した6気筒エンジン搭載のコンパクトセダンがそのルーツとなります。W111型、W114型、W123型がそれにあたりますが、コンパクトセダンの4気筒版はCクラス、6気筒版はEクラスへと発展していきました。

Eクラスの歴史(初代〜3代目)

・初代 W124型

 名車中の名車としていまだに評価が高い初代EクラスとなるW124型。1985年に登場し、デビュー時はミディアムクラスと呼ばれ、1994年のマイナーチェンジ時からEクラスと名乗るようになりました。

 初代Eクラスは、同時期に発売されていた190Eとともに世界中のメーカーがベンチマークとするほど、その出来栄えは群を抜いており、ライバル車たちに大きな差をつけていました。

 とくに評価されたのがパッケージングと走行性能。大人5人が快適に長距離移動できる室内空間を用意し、フロントはストラット式、リヤはマルチリンク式のサスペンション。さらにCd値0.29の空力性能を備えたことでロングドライブを得意とする走行性能を身につけ大きな評価を得ています。

 W124型にはセダン、ワゴンをはじめクーペ、カブリオレなど派生車種が多かったことも特徴。なかでもモンスターサルーンとして1991年に登場した500Eの存在感は別格でした。

 ポルシェと共同開発した500Eには、SLに搭載されていた最高出力330馬力を発揮する5リッターV8エンジンを搭載。一見、地味なセダンが織りなす爆発的な加速と圧倒的な走行性能に世界中の自動車ファンが驚愕しました!

・2代目 W210型

 世界的に定評を得たEクラスは初めてのフルモデルチェンジを1995年に行います。260万台以上を販売した初代の後を受けて登場した2代目Eクラスは、丸目ヘッドライトを採用するなど、初代とは大きく変更したフォルムを備えたことで話題を呼びました。

 ボディが大型化されたことで室内が広くなり、Cd値0.27を誇った空力性能と軽量化が実現したことで走行性能や燃費性能も向上。多彩な安全装備も備わっていたことで新世代サルーンとしての存在感を有した1台でした。

 ただ、初代の評価があまりにも高かったことや、ドイツ本国だけでなく海外拠点で生産を行うなど効率化とコストダウンを進めたことで「メルセデス・ベンツ=質実剛健」とのイメージを崩壊させてしまいます。しかも、初代に設定されていたクーペやカブリオレがラインアップされなかったことも評価を落とす要因となりました。

 質が低下したと多くのユーザーから評価を下げることになったことで、1999年にはビッグマイナーチェンジを行い品質改善に努めました。エクステリアデザインの意匠チェンジだけでなく、外から見えないパーツやボディなど約1800箇所に改良を施しています。

・3代目 W211型

 2002年にフルモデルチェンジされた3代目Eクラス。先代モデルで評価を落とした各部の質感を大幅に向上して登場しました。3代目の外観は、丸目ヘッドランプなど先代のイメージを踏襲していましたが、全幅やホイールベースを拡大。電子制御ダンパーやESP、ABS、各種エアバッグなど電子デバイスや先進技術をふんだんに投入したことも特徴といえるでしょう。

 極めつけがセンソトロニック・ブレーキ・コントロール(ブレーキ・バイ・ワイヤーシステム)。このシステムは、ブレーキの踏み加減をセンサーが感知し、車両の状況に応じて各車輪のブレーキ油圧を制御。高いスタビリティを確保することを目指したもので、先進安全装備として期待されていましたが、トラブルが多発したことで2006年に廃止されてしまいました。

 また、3代目には1999年にメルセデス・ベンツ傘下となったAMGが手掛けたE55 AMGが用意されました。

 最高出力467馬力を発揮する5.4リッターV8エンジンを搭載した同車は、初代の500Eを思わせるモンスターセダンとなりました。

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